戦前に盛んに演奏され、今ではほとんど知られなくなった、幻の楽器「オークラウロ」の演奏会が、20日夜、東京・港区で開かれました。 「オークラウロ」は、昭和10年に登場した、尺八とフルートの特徴を併せ持つ金属製の縦笛です。戦前は盛んに演奏されていましたが、特別に注文する高価な楽器だったため、戦後は財閥解体によるスポンサー不足で廃れてしまい、幻の楽器と言われています。 このオークラウロの演奏会が、20日夜、東京・港区の美術館で開かれ、およそ100人が集まりました。 会場には、尺八独特の深みのある低音から、フルートのようなきれいな高音まで、オークラウロの奥行きのある音色が鳴り響いていました。 観客の女性は「オークラウロのことはあまり知りませんでしたが、とても日本的な音色で、よかったです」と話していました。 オークラウロを演奏した小湊昭尚さんは、「尺八では出せない音の広がりを出せるのが、オークラウロ