金沢大は、図書館と資料館に収蔵された貴重資料をインターネット上で公開する「金沢大学所蔵貴重資料リポジトリ」の運用を始めた。これまでは展示会など限られた機会でしか一般の目に触れることはなかったため、大学側も「これからは多くの人に気軽に親しんでほしい」と期待している。 大学創基150年を記念した事業の一つで、約2年間かけて準備した。欧米など海外の大学でも多く使われているデータベースシステムを使い、406枚の画像が、時代や大きさなどの資料と合わせて閲覧できる。貴重資料は2万点以上あり、今後も公開点数を増やしていく方針だ。 今回公開された中には、前田家を中心とする武家の儀式を描いた絵画集「儀式風俗図繪」や、季節ごとの庶民の生活が描かれた「加賀藩年中行事図繪」など、金沢大ならではの資料のほか、鉛筆の書き込みや下書きが残る第四高等学校時代の授業で使用された植物や地史の掛け図など、珍しい資料が並ぶ。