知的財産戦略本部が2019年10月18日付で、ウェブサイト上に「インターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニュー及び工程表」を公開しています。 インターネット上の海賊版サイトに対して、被害を効果的に防ぎ、著作権者等の正当な利益を確保するための対策の段階の概略と、担当省庁(内閣府・警察庁・総務省・法務省・文部科学省・経済産業省)による各段階の対策に関するこれまでの進捗・効果と今後実施予定の工程を示したものです。 知的財産戦略本部(首相官邸) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/ ※2019年10月18日付けのお知らせに「インターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニュー及び工程表を掲載しました。」とあります。 インターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニュー及び工程表 [PDF:13ページ] https://www.kantei.go.
長期間引用されていなかったにもかかわらず、ある時期から急に被引用数が増加する論文は、計量書誌学分野においてしばしば”sleeping beauty”(「眠れる森の美女」)論文と呼ばれてきましたが、この比喩の妥当性についてオランダ・ライデン大学の科学計量学者Ton van Raan氏と、米国の情報科学技術協会(ASIS&T)の雑誌編集部との間で論戦が起こっていることが、英The Guardian紙等で報じられています。 議論の契機はvan Raan氏がASIS&Tの雑誌JASISTに投稿した、医学分野における「眠れる森の美女」論文に関する研究論文が、「眠れる森の美女」という比喩が受け入れられない、という理由で却下されたことにある、とのことです。同誌の編集者はvan Raan氏に対し、この比喩の使用は特に説明を助けるものではなく、また「眠れる森の美女」という比喩が国や文化によって通じない可能性
2019年3月26日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、同日に欧州議会で可決されたEU著作権指令改正案(New European Copyright Directive)について、改正の意義を評価しつつ、一部の条項に懸念を示したコメント“LIBER Cautiously Welcomes Copyright Improvements for Libraries”を発表しました。 同記事では、人工知能の基礎を形成するテキスト・データ・マイニング(TDM)が著作権の例外になったこと、著作権保護期間内でも商業的な利用のない作品を大規模にデジタル化可能になったこと等を挙げて、ヨーロッパの図書館、教育・研究コミュニティに有意義な改正であったと評価しています。 一方、第11条(「リンク税」)に定められた著作権の適用範囲が明確でなく、自由な情報流通を阻害する可能性があること、第13条でオンラインコンテ
2019年3月25日、韓国国会図書館(NAL)が、日本で収集した大韓民国臨時政府関係資料を、国会の記録情報を公開する国会記録保存所のウェブサイトで公開したと発表しています。 4月10日の大韓民国臨時議政院開院100周年を前に、外務省外交史料館・防衛省防衛研究所・国立国会図書館等で収集した資料20点を公開したものです。 4月には、台湾で収集し2月に公開した資料も含め、歴史的・学術的価値がある資料を選定した『大韓民国議会政治の開始、臨時議政院開院100周年記念解題集』を発行する予定です。 国会図書館 プレスリリース http://www.nanet.go.kr/libintroduce/bododata/selectBodoDataList.do ※「265 국회도서관, 임시의정원 관련 일본 외무성, 방위성 소장 정보문서, 기밀문서 등 공개 2019-03-25(国会図書館,臨時議政
2019年3月11日、日本建築学会は同年3月1日付で「千葉県立中央図書館の保存活用に関する要望書」を同学会ウェブサイトで発表しました。 同学会は要望書において、建築の観点から千葉県立中央図書館の歴史的価値を取り上げたうえで、他用途への転用も含めた建築物の保存活用を要望し、耐震補強等に関する相談を受け付けると述べています。 千葉県立中央図書館の保存活用に関する要望書(日本建築学会,2019/3/1)[PDF:9ページ] https://www.aij.or.jp/jpn/databox/2019/20190301.pdf 参考: 千葉県、「千葉県立図書館基本構想」を公表 Posted 2018年1月18日 http://current.ndl.go.jp/node/35329 千葉県教育委員会、「千葉県立図書館基本構想」実現のために設置した「新たな「知の拠点」づくり有識者検討会議」による「新
2019年3月13日、米国の図書館等のネットワークLYRASISと、非営利団体DuraSpaceが、2019年7月1日までに正式に合併すると発表しました。 合併後の名称はLYRASISで、新組織内にDuraSpaceのオープンソースのソフトウェアに関する事業およびLYRASISのコミュニティ支援事業の拠点となる“DuraSpace Community Supported Programs division”が設置されます。 Press Release: LYRASIS and DuraSpace Announce Merger(LYRASIS,2019/3/13) http://lyrasisnow.org/press-release-lyrasis-and-duraspace-announce-merger/ LYRASIS and DuraSpace Announce Merger:
2019年3月13日、大阪大学は、理論物理学者の湯川秀樹の研究史料99点と写真39点を同学総合学術博物館湯川記念室ホームページにて公開したことを発表しました。 プレスリリースによると、今回公開されたのは湯川氏が大阪帝国大学(現大阪大学)理学部の講師、助教授であった1933年から1939年頃の論文、講演の原稿、計算ノート、手紙類などです。これらの史料を保存・管理している京都大学基礎物理学研究所湯川記念館史料室の協力を得て公開に至ったとしています。 データのダウンロードには、氏名・メールアドレスの登録が必要です。 ノーベル賞受賞者 湯川秀樹博士の姿が蘇る!湯川博士の研究史料99点や写真39点が閲覧可能に(大阪大学,2019/3/13) https://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/topics/2019/03/0802 大阪大学総合学術博物館湯川記念室ホームページ htt
2019年3月10日、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(宮城県)がオープンしました。 被災した気仙沼向洋高校旧校舎に「震災伝承館」を加えた施設であり、旧校舎を見学できるほか、展示室や震災関連映像を上映する映像シアター等が設けられています。 気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館オープン(気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館, 2019/3/8) http://www.kesennuma-memorial.jp/event/detail.php?id=2 施設案内(気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館) http://www.kesennuma-memorial.jp/about/ 気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(気仙沼さ来てけらいん, 2019/3/5) http://kesennuma-kanko.jp/densyokan_0310open/ 参考: 岩手県、陸前高田市内に整備中の「東日本大震災津波
2019年3月6日、近畿大学中央図書館は、近畿大学貴重資料デジタルアーカイブにおいて同大学が所蔵する貴重書のなかから27タイトルを新たに公開したことを発表しました。 主な公開資料として、コペルニクス『天体の回転について』(1543年)やホッブズ『リヴァイアサン』(1651年)、鳥居清満筆『分福茶釜』(江戸時代後期刊)など14タイトルが紹介されています。 【近畿大学貴重資料デジタルアーカイブ】27タイトルを新たに公開しました(近畿大学中央図書館, 2019/3/6) https://www.clib.kindai.ac.jp/news/2019/0306-27_2.html 近畿大学貴重資料デジタルアーカイブ https://kda.clib.kindai.ac.jp/rarematerials/ 参考: 近畿大学、IIIFに対応した「近畿大学貴重資料デジタルアーカイブ」の公開を予定 Pos
米国のLibrary Journal(LJ)誌(オンライン)が、2019年版の「図書館界を動かした人、揺るがせた人」(Movers & Shakers)として54名の図書館員を発表しています。 米国の図書館界に新しい風を吹き込んだ図書館員たちを選出するもので、アドヴォカシー分野(ADVOCATES)、組織を変えた人(CHANGE AGENTS)、コミュニティを作った人(COMMUNITY BUILDERS)、デジタル開発者(DIGITAL DEVELOPERS)、教育分野(EDUCATORS)、革新者(INNOVATORS)、の6つの分野から選ばれています。 革新者(INNOVATORS)には、ワシントン大学図書館の日本研究司書である田中あずさ氏も選出されており、受賞者プロフィールのページでは、田中氏が携わった「日本学多巻資料の総目次・索引電子化プロジェクト」の紹介がなされています。 20
2019年2月27日、ジャパンサーチ(試験版)が公開されました。ジャパンサーチは、日本が保有する書籍、文化財、メディア芸術等の様々なコンテンツをまとめて検索できる「国の分野横断統合ポータル」です。 試験版は公開時点で、36のデータベースの1,697万件あまりのメタデータが登録されています。2020年までの正式版公開を目指しており、連携データベースの追加や、利活用を容易にする機能の整備を行うとしています。 お知らせ(ジャパンサーチ) https://jpsearch.go.jp/news ※「2019年2月27日 ジャパンサーチ(試験版)を一般公開しました。」とあります。 ジャパンサーチ https://jpsearch.go.jp/ 参考: 【イベント】デジタルアーカイブ産学官フォーラム(2/27・東京) Posted 2019年2月21日 http://current.ndl.go.jp
2018年10月1日、東京大学法学部研究室図書室が、同室法制史資料室が所蔵する貴重資料をデジタル化した「東京大学法学部法制史資料室所蔵コレクション」の公開を発表しています。 公開されたのは5点の資料で、これまでFlash形式で公開されてきた「甲州法度之次第」も含め、学術資産アーカイブ化推進室の協力によりIIIFに準拠して公開されています。そのうち、「甲州法度之次第」「御前落居記録」「御前落居奉書」の3点はテキストデータも併せて公開されました。 同コレクションで公開される画像データ等は事前申請不要で利用可能です(クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの「CC BY」相当の条件)。 デジタルアーカイブを公開しました(東京大学法学部研究室図書室,2018/10/1) https://www.lib.j.u-tokyo.ac.jp/20181001/?p=4800 「東京大学法学部法制史資料室所蔵コ
新しい図書館史研究 城西国際大学国際人文学部:長尾宗典(ながお むねのり) はじめに 本稿では、本誌297号(2008年9月)に三浦太郎が発表した図書館史に関する研究文献レビュー(CA1673参照)の後を受け、2008年から2017年までの10年間に主として日本国内で発表され、日本の図書館を対象とした図書館史研究文献のレビューを行う。書評に関しては重要なものに限り、論文発表後に一書にまとめられた研究の場合は単行本を取り上げる。なお、三浦は2012年に、2002年から2011年までの文献整理を行っているので(1)、重複する文献紹介は極力省略することとする。 図書館史の研究に関しては、この10年を振り返ってみるとき、日本図書館文化史研究会などの活発な活動の結果、論文や単行本の数は大幅に増大した。また、2008年の図書館法改正(E799参照)と司書課程科目の再編、「電子書籍元年」と呼ばれた201
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く