7月13日~9月8日に東京国立博物館平成館(東京都台東区)で開かれる特別展「和様の書」(読売新聞社など主催)への出展に向け、京都市右京区の陽明文庫で28日、世界記憶遺産に登録された藤原道長の自筆日記「御堂関白記」(国宝)など所蔵品14件の点検・梱包(こんぽう)作業が行われた。 特別展は、世界記憶遺産登録後、関白記が一般公開される初の機会。8月13日から展示予定だが、期間の前倒しも検討しているという。また、日本風の書を完成させた三跡(小野道風、藤原佐理、藤原行成)の書などの名宝約150件を展示。陽明文庫からは後鳥羽上皇筆「熊野懐紙」(国宝)なども出展される。 点検・梱包作業に立ち会った同館の高橋裕次・博物館情報課長(56)は「平安期のかなの変遷をうかがえる貴重な史料。宮廷文化を代表する人物の筆跡を多くの人に見てほしい」と話していた。