全国図書館大会が東京都内で開かれ、民間企業が運営する公立図書館を巡る動きや、これからの図書館の役割について関係者が意見を交わしました。 この中で、佐賀県武雄市の市立図書館で、運営を委託された大手レンタルビデオ店「TSUTAYA」を展開する企業がグループ会社などから1万冊余りの古本を購入していたことなどに触れ、「選書の方法には首をかしげざるをえない。市民が図書館の在り方を真剣に考える機運を高めていきたい」と話しました。 続いて行われたシンポジウムでは「カフェが設けられたり、学校に行くことがつらい子どものよりどころになったり、図書館が資料提供の場から居場所に変わってきている」という指摘や、「民間の参入は刺激になってよいが、選書や資料の大切さなど基本は学ぶべきだ」といった意見が出されました。 パネリストの1人を務めた慶應義塾大学の糸賀雅児教授は「自治体の財政難の中で図書館にさまざまな役割が求めら