食品の偽表示、確率論から導く「誤表示」では済まされない理由:萩原栄幸の情報セキュリティ相談室(1/2 ページ) 相次ぐ食品の偽表示は、情報セキュリティとも密接に関わるコンプライアンス上の大きな問題である。当事者たちが繰り返す「誤表示」という表現は、確率的にみても大きな誤りであることが分かる。 筆を休めるという程ではないが、今回は情報セキュリティとも関わりの深いコンプライアンスについて触れてみたい。その理由は世間を賑わせている有名ホテルや旅館、レストランなどでの食品の偽表示問題があまりに深刻だからだ。なお、本稿は筆者の私見であることを予めお断りしておく。マスコミの浅過ぎる解説や国際的視点に欠けた解説などについてはあえて触れないでおく。 阪急阪神ホテルズ社長の出崎弘氏の謝罪記者会見からはじまった一連の問題は、新聞やテレビでの表現を借りると「誤表示問題」とされている。作業中にテレビで流れた会見映