『氷菓』は、ラノベじゃなくて小説だから、大学入試の国語にバレンタイン回が出たりしたんだよね。
『氷菓』は、ラノベじゃなくて小説だから、大学入試の国語にバレンタイン回が出たりしたんだよね。
薄給にあえぐ会社員・狩野(かのう)忍、28歳。しかし一度、VR(仮想現実)世界にログインすれば、彼は「世界一カワイイ」美少女シノになる。軽自動車1台分の金額をつぎ込んだアバター(VRにおける自分の分身)をまとい、夜な夜なVR風俗に通うシノ。だが、お気に入りのVR風俗嬢・ツユソラが一晩100万円の超高級店に移籍してしまったことで、シノは彼女と再会する資金を稼ぐため、動画配信を始めることになる……。 CGやイラストで描画されたキャラクターをアバターとしてYouTubeなど動画投稿サイトで配信を行うバーチャル・ユーチューバーは、キズナアイを筆頭に、すっかりネットに定着した。VR用の美少女アバターを手に入れることを指して「バ美肉」(バーチャル美少女受肉の略)なる言葉も生まれている。 『ボクは再生数、ボクは死』はそんなVR文化が題材の作品だ。著者・石川博品(ひろし)は、旧ソ連風の全体主義国家で少数民
あまがみエメンタール (一迅社文庫 み 3-1) 作者: 瑞智士記,鍋島テツヒロ出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2009/02/20メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 152回この商品を含むブログ (45件) を見るかなり特異な百合小説全寮制の女子校を舞台に、噛み癖のあるロリータ少女「橘地莉子(きつじりこ)」と、莉子に己の肌を噛ませ続ける「渡会心音(わたらいここね)」との特異な関係を描いた百合小説。タイトルからてっきりあまあまイチャイチャ系の話かと思っていたのですが、実際にはもっと血と死と諦念の香りが漂うSMチックな作品でした。予定調和的な「いかにも百合」っぽいカップリング形成を避け、一種イビツな関係を是としていくところが面白かったです。ただし、莉子の魅力がいまひとつ薄いところと、「異常なまでに外界から隔絶された全寮制女子校」という設定があまり役立っていないところは残念。全体的
冴えカノ2期を最後まで見たけど、なんで倫理くんは美少女ゲーム(ビジュアルノベル。作中で作っているのはあくまで全年齢向け)を作りたいんだろう、というのがとうとう分からなかった。 さも当たり前であるかのように加藤がメインヒロインの美少女ゲームを作っている。なんで?他の媒体だってあるはずじゃん。 俺が説明を見逃してたのか、1期で説明あったのを忘れてるのか、原作では詳細が語られてたのか。だったらごめんなさいなんだけど。 メタな理由は即座に思い付く。倫理くんみたいな技術の無いワナビでも簡単に作れるから。あと作者が美少女ゲームのシナリオライターでもあるから。それから物書きとか絵描きとか音楽とかでヒロインいっぱい集められるから。 でもそれはメタな理由でしかなくて、今現在高校生で萌え系のオタやってる倫理くんが美少女ゲームにああまで入れあげている理由にはならない。 今って言い切っちゃったけど、アニメの背景の
「時をかける少女」などで知られる小説家、筒井康隆氏によるライトノベル作品「ビアンカ・オーバースタディ」の続編というライトノベル「ビアンカ・オーバーステップ」が3月15日に発売される。本作は新人作家「筒城灯士郎(とうじょう・とうしろう)」のデビュー作となるのだが、筒井康隆に無断で執筆され、星海社の「星海社FICTIONS新人賞」に投稿された結果受賞して刊行に至ったという異色の経緯となっている。 公開されている新人賞の座談会では「全部80点」「破綻がないことこそが不満」と高く評価されており、編集者から「筒井さんのご承諾をいただけなくても、受賞はさせるべき」といった声があったようだ。その後正式に筒井康隆氏の承諾を得ての刊行になったという。
中里十著『君が僕を』全4巻(小学館、2009-2010年)のテーマはコミュニケーションの不可能性だ。舞台装置の「恵まれさん」は金銭という概念上の存在を具体化する役割を負っている(『君が僕を3』p.140)。金銭の使用、すなわち交換が生じるのは両者のあいだに価値観の相違が存在するからだ(カール・マルクス著『資本論』向坂逸郎訳、第1巻、岩波書店、1969年、pp.191-192)。マラッツィが『現代経済の大転換』の注釈で、ヴィトゲンシュタインと情報科学との関係について紙幅を割くのもその謂いだ("『世界機械、創造、認知、情報文化』[La machine univers. Création et culture informatique(La Découvrez, Paris 1987)]の中で、ピエール・レヴィは、かなりのページを割いてルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインの哲学理論と情報科学の創始
長谷敏司 9000字インタビュー 『SFの意義、ライトノベルの意義』、或いは『人工知能は小説家の夢を見るか?』 序文 このインタビューは 「2016年度 日本大学芸術学部 文芸学科 青木Ⅲゼミ」の実習として作成し、実習誌『デアイノマガジン』に掲載した原稿を再録したものです。 (画像 ゼミ雑誌書影) インタビューを受けていただいた長谷敏司先生、取材・編集の際に助けていただいた青木敬士先生と友人の梅津くん、ありがとうございました。 初めに―― 今回のインタビューの目的と、終着点 ――今回はSF、ライトノベルなど複数のレーベルで執筆活動をなさっている作家、長谷敏司先生に「SFとライトノベルの意義」「AIと創作の関わり」といったキーワードを主軸に据えてお話をお伺いできれば、と考えています。 また以上を踏まえて「今、作家を目指す学生へ向けたメッセージ」なんてお話もお聞きしてみたいです。よろしくお願い
少し前の話になりますけど、 公立小学校司書「今年度から ラノベが禁止になった」 - Togetter 元ツイートの大半が消えていて後から見ると何が何やら分からなくなってしまっていますが、とある学校(発言者のプロフィールによると小学校か中学校)の図書室で、性的な雰囲気の表紙イラストの作品が含まれているという理由により?ライトノベル全般が棚から撤去された、という話でした。 これ自体もたいへん興味深い話題ですが、ここでの本題は、このまとめへの反応で用いられている様々な言葉の方です。 「たしかに小説とは別物だけどラノベも読書の入り口になる」 「いつまでもラノベばかりではなく純文学も読むようになってほしい」 「こんなこと言うと怒る人いるけど、私はライトノベルは読書の入り口としても認めてない。入り口は江戸川乱歩とかルブランの推理小説で良い。まずラノベ読んで読書した気になってるのが腹立つ。ラノベの中に後
今から約一年ほど前にHJ文庫大賞にて『せんせいは何故女子中学生にちんちんをぶちこみ続けるのか?』という作品が奨励賞を受賞したとき、僕は大いに落胆したものだ。 「一見過激そうなタイトルをつけてはいるものの、どうせそれは単なる言葉遊びで、問題作と謳いながらも結局内容は毒にも薬にもならないラブコメなんだろう? そういうのはもううんざりなんだよ」 それから一年の時が流れ、とうとうその問題作が発売された。流石にタイトルは変更されたものの、これはこれでろくでもないタイトルである。「こんなろくでもないタイトルをつけて、いったい中身はどんなもんなんだろうね」と手に取ってみたら主人公が本当に強姦魔で、物語開始時点ですでに中学生たちを強姦していた…………ああ、こういうの有りなんだ。ごめん、舐めてた。 この記事の人みたいにぜってーブラフだと思ってたわー。いやいやいやってか強姦魔って。あれかな? HJ編集部はGA
2016 - 08 - 16 【ラノベ特集】ゴシック!耽美!エロティック! な吸血鬼もの10選 吸血鬼をテーマにした ラノベ を10作選んでみました。 ヴァンパイア・サマータイム (ファミ通文庫) 作者: 石川博品 ,切符 出版社/メーカー: エンターブレイン 発売日: 2013/07/29 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (31件) を見る 内容(「BOOK」データベースより) 人間と吸血鬼が、昼と夜を分け合う世界。山森頼雅は両親が営むコンビニを手伝う高校生。夕方を迎えると毎日、自分と同じ蓮大付属に通う少女が紅茶を買っていく。それを冷蔵庫の奥から確認するのが彼の日課になっていた。そんなある日、その少女、冴原綾萌と出会い、吸血鬼も自分たちと同じ、いわゆる普通の高校生なのだと知る。普通に出会い、普通に惹かれ合う二人だが、夜の中で寄せ合う想いが彼らを悩ませていく…。夏の夜を焦がすラブス
キャラクターデザイナー・石田可奈さんの多発するデザインミス - NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2144240478730846001 ↑これを読んで自分もとても共感したので、自分でも気になっていたところを書き出してみました。 寒冷化の影響が残っているという世界観なのに、女子制服がノースリーブ ↑原作ラフスケッチ ↑原作一巻挿絵 ↑アニメ設定画 ↑作者のツイッターでの発言 夏服ならまだましも冬服もこのままなのでとても寒そう。 男子は上着の下に長袖シャツとベストまで着込んでいるのに(男子の場合は真夏でもこの格好なので暑そう) ↑アニメ設定画 ↑原作3巻挿絵(舞台は真夏) 世界観を読み込まずにデザインしてしまったか。 動きにくそうな女子制服 魔法科の魔法は軍事に直結することの多い技術であ
ライトノベル作家石川博品(いしかわ・ひろし)のブログ twitter:@akamitsuba メール:akamitsuba☆gmail.com(☆→@) これまで発表した小説のタイトルについて色々と思い返していました。 よく「ラノベのタイトルは編集者が考える」といわれますが、私にはそのような経験がありません。 私はどちらかというとタイトル先行で発想するタイプですが、いきなりタイトルを思いつくのではなく、ぼんやりとしたアイデアがあって、そこにタイトルがつくと一気に道筋ができる、ということが多いです。 (以下、執筆順) ○『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』 「万歳万歳万々歳」の部分は西太后の写真から(「西太后」で画像検索すると出てきます)。 響きがかわいいので借用しました。 この大袈裟で馬鹿馬鹿しいイメージのタイトルが先に決まったことで、まだ書かれていなかった物語の色調も決定づけられたように思
はじめに確認しておきますと、今回の記事でとりあげる「ライト批評」「ライト批判」は「ライトノベルのライトさを批判するような批評」のことではありません。ライトノベルのようにライトな――つまり"お手軽な"批評・批判のことです。 こと「ライトさ」やそれに類する要素からかなり批判されがちなライトノベルですが、そうしたライトノベルに対する批判の方にも、かなり「ライトさ」が見受けられる、この皮肉な状況について、今回は探ってみたいと思います。 ライトな小説とライトな批評 言うまでもなく、ライトノベルはライトな小説(ノベル)です。主に中高生をターゲットとしたジュブナイル小説の現代における形であり、その読者層の設定から来る当然の要請として、いわゆる一般小説よりわかりやすい物語の形をとることが多い、とまずは言えるでしょう。 無論、そう簡単に言い切ってしまえるものでもありません。そのジャンルの越境性から、SFやフ
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。の主人公である比企谷八幡は数々の伝説を持っている。 今回は小説6巻時点で判明しているエピソードをご紹介しよう。 小学校時代 ・蟻を食べる。酸っぱかったらしい(4巻206ページ) ・誰もいない時間の朝の教室で女の子のリコーダーの先だけ交換する(1巻68ページ) ・マリオテニスは一人でしかやったことがない(1巻211ページ) ・触ると比企谷菌がつく。バリアは効かない(2巻156ページ) ・小学校の時の友達は疎遠になるまでもなく縁がなかった(4巻211ページ) ・転校していくやつに手紙を書くと約束して一人だけ返事が来ない(3巻33ページ) ・肝試しで目標の祠の御札をとったのが自分だとだれにも覚えられておらず、誰がとったかで大混乱(4巻233ページ) ・クラスメイトの誕生日会にプレゼントを持って行くも、誘われていなかったらしくチキンがない(2巻145ページ)
「ただ、それだけでよかったんです」 第22回電撃小説大賞、大賞受賞作。 ということで読み終わりました。 dengekibunko.jp ある中学校で一人の男子生徒Kが自殺した。『菅原拓は悪魔です。誰も彼の言葉を信じてはいけない』という遺書を残して――。 自殺の背景には“悪魔のような中学生”菅原拓による、Kを含めた4人の生徒への壮絶なイジメがあったという。だが、Kは人気者の天才少年で、菅原拓はスクールカースト最下層の地味な生徒。そして、イジメの目撃者が誰一人としていなかったこと。彼らの接触の証拠も一切なかったことなど、多くの謎が残された。なぜ、天才少年Kは自殺しなければならなかったのか。 「革命は進む。どうか嘲笑して見てほしい。情けなくてちっぽけな僕の革命の物語を――」 悪魔と呼ばれた少年・菅原拓がその物語を語り始めるとき、そこには誰も予想できなかった、驚愕の真実が浮かび上がる――。
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