大事な時に内紛 資金繰りにも窮し始めたシャープの経営が瀬戸際に立たされている。官民ファンドの産業革新機構主導で救済する方向が固まりつつあるが、一民間企業のシャープを、公的資金を使って救済する「大義名分」はあるのだろうか。 シャープが苦境に陥った原因を振り返ると、液晶への過剰投資が直接の原因だ。2012年3月期に3760億円、2013年3月期に5453億円の当期赤字を2年連続で計上。これにより、元々財務体質が強くなかったシャープは自己資本比率が低下し、資金繰りなど生き残り策をメーンバンクの三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行の2行に依存しなければ存続できない企業に転落した。 2012年4月に「ミスター液晶」と呼ばれ、シャープでは珍しい東大卒の片山幹雄社長が引責辞任し、後任に末席に近い奥田隆司常務が就いたものの、わずか1年で退任。会社の業績が急降下している最中にも、相談役に退いていた町田勝彦元社長・
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