私はもともとキレイゴトの世界で生きていた、 キレイゴトの世界の住人だ。 だけれどもいくつかの出来事を経て、 徐々にその世界では生きていけなくなった。 「キレイゴトの世界」 綺麗で美しくて麗しい世界、 その世界はきっと愛で満ち溢れている。 無性の愛で満ち溢れている。 正しいことをしてうまくいけば褒めてくれるし、 間違ったことをしたらきちんと叱ってくれる。 いつも自分を気にかけてくれる人がいて、 何から何まで導いてくれる。 「正しいもの」と「間違ったもの」のことを、 1から10まで手取り足取り教えてくれる。 そんな、、、少し不自然な、 愛で満ち溢れている。 死ぬまでその世界で生きていけたならば、 どんなに幸せだろうか。 きっと「信じられる」ってことは才能なのだ。 私にはその才能はなかったのだろう。 「空っぽ」 自分の器を満たす作業を、 他の何かに任せっきりにしていたから、 それを「抜き」にして