8月頃になると都道府県の順位がこぞって報道され、成績の悪かった自治体や学校は「釈明」に追われている。テストだし、成績の悪い自治体や学校が頑張るのは当たり前だろうと思っている人もいるかもしれない。しかしこのテスト、学力調査としては完全に 「失敗」なのだ。その背景を知るために、まずはこの図を見てほしい。*1 ある自治体の小学校別の「平均正答率(国語)」と「就学援助率」の関連 これは全国学力テストのデータと、自治体が経済的な理由によって就学が困難な児童に行っている「就学援助」に関する情報を組み合わせて筆者が作成した、ある自治体の小学校別の「平均正答率」と「就学援助率」の関連を示したグラフだ。 1つ1つの円が学校を表し、円の大きさは学校の規模を表現している。また、赤色の斜線は、国語の正答率と就学援助率のおよその関連を示す「回帰直線」と呼ばれる直線だ。この図は、ある重要な事実を示している。 それは、
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