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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (4)

  • 物理学に美しさは必要か? という根本的な問題提起──『数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠』 - 基本読書

    数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠 作者:ザビーネ・ホッセンフェルダー発売日: 2021/04/09メディア: Kindle版物理学者は、自然法則の中に理論の自然さや美しさ、対称性、単純さ、統一性を求める。それは、自然法則はエレガントでシンプルなものであるべきなので、それを判断基準にすべきだ、という思想があるからだし、現在の素粒子物理学の世界は簡単な実験は終わってしまって難しい実験ばかりが残り、仮説を考えようにもデータがなく「自然さ」や「美しさ」といったとっかかりが必要だからという背景もある。 しかし、美しさや単純さは主観的な価値観であり、物理法則とは無関係だ。科学は芸術ではないし、人間の自然さの感覚に沿う理由も存在しない。ではなぜ科学では「自然さ」や「美しさ」が重視されているのだろうか。書『数学に魅せられて、科学を見失う』は、まさにそうした「美しさ」と「物理学」を

    物理学に美しさは必要か? という根本的な問題提起──『数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠』 - 基本読書
  • 社会に分断をもたらした「自分自身の努力と勤勉さ」で成功したという考え──『実力も運のうち 能力主義は正義か?』 - 基本読書

    実力も運のうち 能力主義は正義か? 作者:マイケル・サンデル発売日: 2021/04/14メディア: 単行この『実力も運のうち 能力主義は正義か?』は『これからの「正義」の話をしよう』が大ヒットした、マイケル・サンデル教授の最新作である。『それをお金で買いますか 市場主義の限界』など、毎回その時代に問われるべきテーマを取り上げてきたサンデルだが、そんな彼が今回注目したのが「能力主義」だ。これは、現代の「分断」の原因を的確に写し取っているように感じられて、非常におもしろかった。 分断というキーワード アメリカ大統領選におけるトランプバイデンの接戦、イギリスのEU離脱、ポピュリストたちのエリートへの怒りなど今世界中で「分断」がキーワードになっているが、その要因の一つがこの「能力主義」にあるとサンデルは語る。たくさん勉強や努力をして良い大学に入り、良い仕事と賃金を得る。それに成功した人はその

    社会に分断をもたらした「自分自身の努力と勤勉さ」で成功したという考え──『実力も運のうち 能力主義は正義か?』 - 基本読書
  • 階層の異なる知性間の大戦を描き出す『天元突破グレンラガン』級のスペース・オペラ──『最終人類』 - 基本読書

    最終人類 上 (ハヤカワ文庫SF) 作者:ザック ジョーダン発売日: 2021/03/17メディア: Kindle版この『最終人類』は著者ザック・ジョーダンのデビュー作にして、最後の人類となった少女が同胞を求めて多様な種族が存在する宇宙を冒険していくスペース・オペラである。この世界にはネットワークと呼ばれる宇宙に飛び出した種属たちのコミュニティが存在するのだが、旧人類は何かをやらかして滅亡させられてしまったらしい。 理由は不明だが人類最後の生き残りであるサーヤは、ウィドウ類のシェンヤに偶然拾われ、その後養女として育てられることになる。この世界では人類は忌み嫌われていて、生き残りの存在を知られると危険なので、サーヤは別の種を偽装しているのだが、ある日彼女の生まれを知っていると接触してくるものが現れ、彼女は銀河中を巻き込んだ争いに巻き込まれていくことになる──。と、あらすじをまとめるといかにも

    階層の異なる知性間の大戦を描き出す『天元突破グレンラガン』級のスペース・オペラ──『最終人類』 - 基本読書
    tuxedokatze
    tuxedokatze 2021/03/27
    “本作では、知性の階層が一段階上がるごとに、知性は12倍になると説明される。第三階層の知性は第二階層知性が何時間も集中して思索して理解することを、直観的に理解できる。”
  • 書評・感想記事の書き方について - 基本読書

    なんとなく、一度僕の書評・感想記事の書き方についてまとめておこうかと思った。先日下記のようなブログに関する記事を寄稿したところ、幾人かがこれに触発されてブログを書いてくれたようで、個人的に嬉しかったから、というのが大きい。 blog.hatenablog.com 書評(でも感想でもなんでもいいんだが)の書き方の正解を教えるとかそういうわけではなく、単純に僕がどうやって記事を書いているのか、書くときに何を考えているのか、ということの簡単なまとめである。人によって感想ブログといっても書き方は全然違うはずで、書き方の違いを見比べてみるのもおもしろいんじゃないか。 手順 当たり前だが一度通読する。その時点でブログに書くかどうかを検討して(書かないことも多い。あまりおもしろくないな、と思ったり、おもしろいと思ってもタイミングを逃すこともあるし、書きづらくてスルーしてしまうこともある)、載せる、となっ

    書評・感想記事の書き方について - 基本読書
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