[Noah Smith, “The minimum wage pushback,” Noahpinion, January 27, 2021] もっともな懸念もあれば,そうでもない懸念もある 2週間ほど前,連邦最低賃金がかなり安全な政策である理由について長文の記事を書いた〔翻訳〕.あのあと,最低賃金懐疑派の人たちから手厳しい反論が出てきた.なかには,ぼくの同僚もいる.そうした反論は,ただ罵倒して却下するのではなくまじめに取り上げる値打ちがある.そこで,反論をひとつずつ取り上げていこう.ただ,まずは,政策全般について,費用・便益・リスクの話をしておきたい. 費用・便益・リスク 最低賃金をめぐる議論の大半は,その政策がもたらしうる費用の話が中心になっている――とくに,最低賃金によって失業が引き起こされるのかどうか,という論点がある.これは,ものすごい悪手に思える.一般に,どんな政策であろうとか
![ノア・スミス「最低賃金への反論を考える」(2021年1月27日)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a0948815b9110b5967b400e8efd98943ad1f3242/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fecon101.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F02%2Fhttps___bucketeer-e05bbc84-baa3-437e-9518-adb32be77984.s3.amazonaws.com_public_images_19fec9a7-3c3b-4e8b-9a8c-baa10145bc54_1024x434.jpeg)