「ヘリオスタット」という言葉はギリシア語で太陽を意味する“ήλιος” (helios) と、静止や固定を意味する“στατός” (statos) とに由来する[7]。この名称は、ヘリオスタットの発明者であるス・グラーフェサンデが考案したものである[8]。同種の装置には、ヘリオスタットの他にシデロスタット或いはサイデロスタット、シーロスタット、ウラノスタットといった名称のものがあるが、いずれもヘリオスタットのうち特定の設計のものを指すとされる[6]。 シデロスタット[1] シデロスタットは、19世紀中頃にフーコーが開発したものがそう呼ばれた。フーコーが残した論文中に、自身が設計したヘリオスタットの見取り図と、「シデロスタット」という名称の記述があったことが由来である[11]。フーコーのシデロスタットの設計は、反射効率を最大化すると共に、堅牢さによって大型化への道を拓くもので、天文学の観測