一つの国立大学法人が複数の大学を運営できる「1法人複数大学制」(アンブレラ方式)を導入する改正国立大学法人法が、今国会で成立した。 法人統合により、経営力や教育・研究分野の強化を目指すのが狙い。少子化が進む中、各地で統合へ向けた動きが相次いでおり、大学は生き残りを懸けた正念場を迎える。 「一つの法人の下で両大学の持てる力を共有し、地域創生への貢献と国際的な競争力向上を両輪とした発展を目指す。次世代を担うリーダーとなりうる人材を送り出せるよう、一層努めていく」。名古屋大の松尾清一学長と岐阜大の森脇久隆学長は改正法が成立した今月17日、連名で声明を出した。両法人は統合し、2020年4月から新法人「東海国立大学機構」を創設する。 両大のほか、静岡大と浜松医科大が21年度をめどに統合を目指す。小樽商科大、帯広畜産大、北見工業大の3大学、奈良教育大と奈良女子大もそれぞれ22年度の新法人創設で合意して