去る6月8日、『NHK』では管理職以上の夏の人事が発令された。全国紙等で報じられるのは局長級の異動対象者のみで、部長・主幹(※部長級)・副部長はその名が記されることはない。局内では毎年6月と一般職員の異動がある7~8月にかけて異動情報が全国を駆け巡る。とりわけ報道局職員はこの時期、報道情報端末システム『5300』での人事閲覧に余念がない。注目の幹部人事として、アナウンス室長に上田早苗氏が就任。バラエティー番組等で活躍したこのベテランアナウンサーの影で、目立たない人事もあった。“内部監査室長 安井健一(経営企画局専任局長)”。この聞きなれない部署こそ、NHK全職員から忌み嫌われる内部監査室(※内監室)だ。関係者は語る。「全業務に纏わる不祥事、会計に関わる不正が行なわれていないかどうかをチェックする部署。ドイツの秘密警察に擬え、“ゲシュタポ”と職員に怖れられている」。内監室は上田良一会長の直轄