中米パナマの法律事務所から流出した内部文書「パナマ文書」に基づく報道が、各国首脳や著名人の不透明な金融取引を次々に暴き、世界を揺るがしている。異例なのは、日本を含む76カ国の報道機関やジャーナリストが協力して分析や取材を進め、同時に報道を始めたことだ。国境を超えた新時代の調査報道は、どのように行われたのだろうか。【日下部聡】 誰も知らない情報源 発端は1年前、ドイツの全国紙「南ドイツ新聞」で調査報道を担うバスチアン・オベルマイヤー記者に、暗号化チャットで匿名の人物が接触してきたことだった。 「データに興味はあるか? 犯罪を公にしたい」 情報源はそう切り出したという。 暗号化されて送られてきたデータ量は最終的に2・6テラバイトに達した。2010年に内部告発サイト「ウィキリークス」が入手した米外交公電(1・7ギガバイト、テラはギガの1000倍)の約1500倍となる。文書の件数ではウィキリークス
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