「なぜ平然とルール破れるのか」市営団地、規則破り横行 ペット飼育、ベランダ下で菜園… 北九州市、強制退去難しく 「迷惑を及ぼす行為はいたしません。特に犬・猫等の動物の飼育は行いません」-。北九州市営住宅に入居する際に交わされる承諾書に、はっきり明記されているルールだが、規則を守らない住人が後を絶たない。承諾書には「違反した場合は、直ちに退去の勧告を受けても異議の申し立ては行いません」という文言もあるものの、迷惑行為で強制退去させること自体のハードルが高いため、解決は難しい。「モラルに任せるしかない」と市関係者が頭を抱える現状を探った。 「ベランダに置いていたゴミ箱を、首輪を付けた猫が漁っていた」。小倉南区内の市営団地に住む女性(74)は憤る。1人暮らしの女性は昨年5月、1階に入居したが「ベランダにおしっこをされたり、寝室のベッドに侵入されたりと散々な状況」という。犬を散歩させている住人も