「公聴会を開くべきだ」――。日本の拉致監禁の野蛮な実態を憂慮する米国の連邦議会議員らが、こう呼び掛けている。 拉致監禁被害者を支援するウォルター・フォントロイ元下院議員は現職を退いて、なお大きな政治力を持つ。公聴会開催を訴える政治家の一人で、マーチン・ルーサー・キング牧師の弟子として、共に公民権運動を闘った。 被害者の一人、後藤徹さんは一昨年、米国で行った拉致監禁を糾弾する運動のためにワシントンを訪れた際、フォントロイ氏に会う機会があった。 ニューベセル・バプテスト教会会長(牧師)でもある同氏は、日本で宗教迫害があることに非常な驚きを見せた。「同じキリスト教牧師がこのようなことをしているのは本当に恥ずべきことだ」と、拉致監禁にからむ牧師たちに強い憤りを表明し、後藤さんに「私は協力を惜しまない」と約束した。 黒人政治団体である「黒人議員連盟」の創設者にも名を連ねる同氏は、のちに連盟会長を歴任