一連の炎上騒動「最大の問題点」 「足を踏んだ者には、踏まれた者の痛みがわからない」という有名な言葉がある。 差別は差別された者にしかわからない、という意味である。たしかに、いくら想像力を働かせたとしても、踏まれた痛みは直接体験できない。また、差別は差別された者だけが批判できる、という意味でもある。もしかしたら、私も気づかぬうちに足を踏んでいるかもしれないからだ。 しかし、杉田水脈LGBT生産性発言、「新潮45」休刊騒動では、当事者である性的マイノリティだけではなく、多くのひとびとが批判の声をあげた。みんなが差別を批判できる時代。一見、それは望ましい社会であるようだが、危機感を抱いている。 まず言えるのは、杉田水脈問題が一連の炎上騒動の流れのなかにあることだ。 ハリウッド映画プロデューサーのセクハラ告発から始まった#MeToo運動、金メダリスト伊調馨による栄強化本部長のパワハラ告発、財務省福
![「みんなが差別を批判できる時代」に私が抱いている危機感(綿野 恵太) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/aaff1a743c44de77c2d1b094b697f35ee10d3f51/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2F8%2F1200m%2Fimg_884225ec892f4114f1752ded0cc53ccd201791.jpg)