外国人労働者の受け入れ拡大を目指す政府の入管難民法改定案。今週から国会での審議が始まるとされ、注目度が高まっている。 その一方で、近年法務省・入国管理局の施設に長期間(6ヵ月以上)収容される外国人の数が増えていることをご存知だろうか。2016年末は313人だったそれが、わずか1年半後の18年7月末には709人へと2倍以上に増加した。収容外国人全体に占める長期収容者の割合も同期間に28%から54%へとほぼ倍増している(朝日新聞)。 日数に上限のない収容、度重なる自殺や自殺未遂、職員による暴行、不十分な医療アクセス、シャワー室への監視カメラの設置、退去強制による家族の分断――これらのショッキングな報道に接し、この問題をどう捉えるべきか困惑している方も多いのではないか。つい昨日のことだが、6人部屋に17人を監禁し、そのまま24時間以上施錠という報道もなされた。 ・入管施設の死亡事案、2007年以
IT人材の不足がいわれて久しい。ビジネスのデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、事態はさらに深刻になっている。この状況を打開するためにITリーダーが考えるべき選択肢と2018年に踏み出すべき一歩とは何なのか。それに対してガートナー リサーチのバイス プレジデント 兼 最上級アナリスト、足立 祐子氏は「バイモーダルなIT組織の構築と人材育成を軸に据えるべきだ」と説く。その理由とは。 【詳細な図や写真】人材不足感の正体は「偏在」 ●日本の技術者が「オフショア化」している デジタルビジネスに舵を切らなければならないにもかかわらず、多くの企業は「人材がいない」という問題に直面している。 もともと日本のIT技術者の数はそれほど多いわけではないが、この課題は日本に限った話ではない。世界中が同じ課題を抱えている。世界レベルで人材の獲得競争が起きている中で、日本は特に劣勢に立たされているのだ。
「今、幸せ?」。そう聞かれたら、あなたはどう答えますか。国連の世界幸福度報告書2018年版で、日本は104カ国中54位です。この位置は先進国と自負する日本として、どうなのかなという気がします。そこで、「どうすれば人々はもっと幸せになれるのか」を追究する学問「ポジティブサイコロジー」の第一人者であり、幸せについて多くの研究をしている関西福祉科学大学心理科学部教授の島井哲志先生にお話を伺いました。(文・聞き手=海原純子医師) ――2018年版の結果をどうお考えですか。 ポジティブサイコロジーが興味を持っている領域の一つが幸福感で、私も非常に注目しています。この世界幸福度調査は12年から発表され、その後は毎年調査されていますが、日本は一貫して低い順位で、今回もそれほど大きく変わっていません。ということで、この結果を見ても、そうだろうなというのが正直な感想です。 その人がどのくらい幸せを感じでいる
「日本で学べば、私の言葉に耳を傾けてくれる人も増えるはず」と話すサビナさん=神戸市中央区山本通4、PHD協会事務所 祖国に残る身分差別の根絶と女性の地位向上に尽くしたい-。そんな思いを胸に、日本で研修生活を送るネパール人女性がいる。サビナ・ビスンケ・ラムテルさん(20)。出自によって人を隔てるカースト制度の最下層出身だ。(小川 晶) 「サルキは触るな」 サビナさんが初めて差別を実感したのは、小学校に入った直後、同級生から投げ掛けられた言葉だった。祖母に尋ねると「私たちサルキは、他の人に触っちゃいけない身分なの」と言われた。 ネパールで「サルキ」とは、かつて皮革製品を担っていた人たちを指す。鍛冶の「カミ」、縫製の「ダマイ」などとともに、最下層のカーストとされている。 約20人のクラスメートの大半は、司祭の「バフン」、軍人や王族の「チェトリ」といった第1階層の子どもたち。サビナさんは「バフンや
手帳を持たない対象外の職員を算入する手法 国土交通省や総務省などの中央省庁が義務付けられた障害者の雇用割合を42年間にわたり水増しし、定められた目標を大幅に下回っていたとして、政府が調査を始めたことが16日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。障害者手帳を持たない対象外の職員を算入する手法が使われ、国の雇用実態は公表している人数の半数を下回る可能性がある。1976年に身体障害者の雇用が義務化された当初から恒常的に行われていた。結果がまとまれば公表する方向だ。 政府は各省庁の水増しを長年放置。省庁と同様に雇用を義務付けられた企業が目標を達成できなければ、代わ… この記事は有料記事です。 残り611文字(全文895文字)
中央省庁が雇用する障害者の数を長年にわたって水増ししていた問題で、国土交通、総務両省は17日、事実関係を大筋で認めた。10近い主要省庁で水増しが常態化していたとみられる。厚生労働省は国や民間企業に対し、毎年6月1日時点の障害者雇用の状況について報告を求めている。複数の省庁から今年4月以降、障害者数の算定方法などに関する問い合わせがあり、厚労省が6月下旬に本格的な調査を始めたことも判明。障害者手帳を持たない軽度の職員を算入していた手法など全省庁の実態把握を急ぐ。 民間企業に積極的な障害者雇用を求めている国が法定雇用率を下回っていた可能性が高いだけに、批判の声が… この記事は有料記事です。 残り300文字(全文583文字)
誰もが平等に社会に参加できる「共生社会」の実現を理念として、国が率先して進めたはずの障害者雇用制度。肝心の中央省庁が目標を下回っていたのに数字を水増ししていた疑惑が浮上した。不正は常態化していた可能性もあり、障害者雇用に取り組む企業や障害者団体からは怒りやあきれる声が相次いでいる。【金秀蓮、原田啓之】 「監督する立場の省庁が不正をするなんて、残念で仕方がない」。大手メーカーの人事採用担当者はこう憤る。障害者雇用促進法は、企業や国・自治体など事業主に対し、一定割合(法定雇用率)以上の障害者を雇うよう義務付ける。厚生労働省は各省庁や民間企業に毎年6月1日時点の雇用数の報告を求める。過去1年のうち雇用率が達成できない月があった企業からは、1人分につき原則月5万円の納付金を徴収する一方、達成企業には補助金を支給する。 このメーカーは「障害者の雇用にはダイバーシティーの観点もあり、企業の成長にもつな
厚生労働省は7日、あらかじめ想定した「みなし労働時間」の枠内で自由に働く裁量労働制について、制度を採用する全国の事業者による自主点検結果を公表した。 休日・深夜労働に対する割増賃金の不払いや、制度対象外の業務への就労など法令や指針に違反する恐れがある事例が多数判明し、厚労省は今後、監督・指導を通じて是正を図る方針。 自主点検は今年2~5月、裁量労働制を導入している全国1万2167事業所で実施。1万793事業所から回答を得た。問題事例のうち、事業の運営など会社の経営に関わる「企画業務型」では、対象外業務への就労が回答全体の2.7%、74件で最多だった。上司から日常的に指示を受けるなど、労働者側に裁量権がない事例が2.5%、71件で続いた。 また、デザイナーや金融機関のアナリストら高度な専門性を要する「専門業務型」では、みなし労働時間などを定めた労使協定を周知していない事例が4.9%、389件
働き方改革関連法が成立しましたが、なかには中小企業にとって経営に直結し、会社の存続に関わってくるようなものもあります。無料メルマガ『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』では、今回の法改正のなかでも中小企業が特に注意すべき「残業時間の上限規制」について詳しく紹介しています。 御社では「残業時間の上限規制」対策、大丈夫? 働き方改革関連法が成立しました。国会では、「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」に対して、「残業代ゼロ法」とか「過労死推進法」などとさんざん言われていましたが、実は、この「働き方改革関連法」の中には、もっと中小企業の経営に直結するような法改正があります。それが、「残業時間の上限規制」です。これが、来年の4月から施行されます。 労基法では、1日8時間または1週40時間を超える労働は禁止されています。しかし、会社と労働者の過半数代表者の間で36協定を
過労死ゼロや長時間労働の削減を目指す政府の看板政策「働き方改革」。全国の企業への監督・指導徹底のため、労働基準監督署の監督官を増やす半面、労災担当者を3年間で666人も削減する計画が明らかになった。企業への監督・指導は重要だが、労働者が負ったけがや病気が仕事によるものかどうか判断する労災認定が滞れば、労働者やその家族に大きな影響が出る。労基署の担当者の中からは「これでは成り立たない」と悲鳴が上がっている。 (片山夏子) 【こちらは記事の前文です】 記事全文をご覧になりたい方は、東京新聞朝刊をご利用ください。 東京新聞は、関東エリアの駅売店、コンビニエンスストアなどでお求めいただけます。 「東京新聞電子版」なら全国どこでも、また海外でも、記事全文が紙面ビューアーでご覧いただけます。 購読・バックナンバーをご希望の方は「新聞購読のご案内」をご覧ください。 掲載日やキーワードから記事を探す「記事
「明日から会社に行かなくてOK!」――。こんな過激な売り文句が公式サイトに並ぶ「退職代行サービス」が、インターネット上で注目を集めている。 2017年春にサービスを開始した「EXIT(イグジット)」のことだ。電話やLINEで依頼者の希望を伝え、料金を振り込むだけで、退職にあたっての会社とのやり取りを全て任せることができるという。なんと、「即日」での対応も可能だそうだ。 具体的には、どんな人が退職代行を利用するのか。そして、この斬新なサービスを始めた狙いはどこにあるのか。J-CASTニュースが、運営会社代表の新野俊幸氏(28)、岡﨑雄一郎氏(29)に取材した。 「第三者が間に入ることでスムーズに」 「EXIT」は退職時に必要な連絡を仲介するサービスだ。価格は会社員が税込5万円、アルバイトが同4万円。「ネクストサポート」と題し、2度目以降の利用は1万円の割引となるキャンペーンも実施している。
「残業代ありき」の家計は崩壊! 6月29日に国会で働き方改革関連法案が通過して、日本の労働法制で初めて残業時間に上限規制が設けられたことが決定しました。 残業時間は原則として年間360時間に規制されます。これでブラック職場で過剰労働を強いられている人が解放され、痛ましい過労死を未然に防げる可能性が高まる。非常に喜ばしいことです。 ただ、表があれば、裏がある。光があれば、影がある。働き方改革にもメリットがある一方、デメリットがあります。 実際、働き方改革で労働時間が減るのはいいが、その分残業代が減るのは厳しい……。そう頭を抱えている人は少なくありません。残業代ありきで生活費管理や住宅ローンの設定などをしている世帯にとって、残業時間の減少は家計の一大事に直結するからです。 安倍首相は「残業が減っても、生産性が向上し、ベースアップが期待できる」と言っていますが、世間はそんなに甘くありません。残業
東京電力福島第一原発事故に伴う除染作業を外国人技能実習生にさせていたとして、法務省は13日、盛岡市の建設関連会社に対し、実習生の受け入れを5年間停止する処分を下した。この会社で除染作業をしていたベトナム人が朝日新聞の取材に応じ、「危険な作業と分かっていたら、日本に来なかった」と話した。 グエン・ドク・カインさん(24)は高校卒業後、建設業で働いていた。「日本に行けば稼げる」。ハノイの街角で実習生募集のポスターを見て、1万3千ドルを払って2015年9月に来日した。 盛岡市の建設会社で働きながら「建設機械・解体・土木」を学ぶはずだったが、15年10月~16年3月、福島県郡山市の住宅地で土壌をはぎ取ったり側溝を洗う作業をした。除染だった。受け入れ窓口の監理団体からは「仕事は簡単」「誰でも出来る」とだけ説明され、必要な教育は受けていない。その後も被災地での解体工事に携わったが、人づてに知り合ったフ
さまざまな業界で人手不足を訴える企業が増えている。全国約1万社の回答を集計した「人手不足に対する企業の動向調査(2018年4月)」(帝国データバンク、5月24日発表)では、正社員が不足していると回答した企業は全体の49.2%を占め、1年前(2017年4月)の同調査から5.5ポイント増となった。また、直近2018年5月の有効求人倍率(季節調整値、厚生労働省、6月30日発表)は1.60倍と、1974年1月(1.64倍)以来、44年4カ月ぶりの1.6倍台に達し、企業の人手不足を裏付けている。 こうしたなか帝国データバンクでは、従業員の離職や採用難等により収益が悪化したことなどを要因とする倒産(個人事業主含む、負債1000万円以上、法的整理)を「人手不足倒産」と定義し、調査開始(2013年1月)以降、2018年上半期までの5年半で発生した倒産を集計・分析した。 2018年上半期(1~6月)の「人手
働き方改革関連法が29日、成立した。残業時間の上限規制や非正規労働者の待遇改善など、企業にとっては規制が強化されるが、高収入の一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)を導入する規制緩和策も盛り込まれた。労働者はそれぞれの立場から、成立をどう受け止めたのか。【市川明代】 「会社は絶対に高プロを適用してくると思います」。東京都内の外資系IT企業で働くシステムエンジニアの男性(53)は言う。「年収要件が引き下げられ、対象が拡大したら体を壊す人が増えるでしょう。責任感のある誠実な人間ほど、無理をしてしまうんです」 顧客は金融業界や流通業界。常に複数の仕事を抱え、深夜労働が常態化している。新規プロジェクトの開発やシステムの入れ替え時には徹夜になる。裁量労働制を適用され、何時間働いても「みなし労働時間」分の給与しか支払われない。効率的に仕事を進めれば、次の仕事が回ってく
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