安倍政権が旗を振る「同一労働同一賃金」。日本型雇用システムのもとでは、実現は容易でない。だが、ライフステージに合わせて多様な働き方を選べる社会にするために、避けて通れない改革だ。 閑静な住宅街が広がる東京都東久留米市。巨大ターミナルの池袋まで西武線で20分ほどの東久留米駅の目の前に、りそな銀行の支店がある。ここを拠点に自転車で個人宅を回り、投資信託や保険を売り込む三ツ橋亮子さん(57)は勤続10年ほどのベテランのパート社員だ。 「昔とはモチベーションが違います。『私たちはパートだから……』という感覚はなくなってきています」 以前は、外回りから戻って夕方遅い時間に電話セールスをしていると、同僚のパート社員たちから「そんなことしなくていいよ」「もう帰る準備をしたら」と声をかけられることもあったという。そんな雰囲気ががらりと変わるきっかけとなったのが、2008年の人事制度改革だった。 ●
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