神奈川県立の障がい者施設「津久井やまゆり園」(相模原市)で、植松聖容疑者(26)によって男女19人が刺殺され27人が負傷した事件は、26日で発生から1カ月を迎えました。 犠牲者について詳しいことはほとんどわからないままです。明らかにされているのは、亡くなった方々は19歳から70歳の男性9人と女性10人であること、そして障がいがあったことです。神奈川県警は、殺害された19人を匿名とする異例の対応を取りました。もちろん、写真も公開されていません。つまり、犠牲者を一人ひとりの個人として認識させてくれるものがないのです。どんな人たちだったのでしょう。学校に通っていたのでしょうか。仕事をしていたのでしょうか。家族はいたのでしょうか。なぜ地域社会での自立生活ではなく、施設生活を送っていたのでしょうか。命を奪われる前にはどのような将来を思い描いていたのでしょうか。 日本で大量殺人が起きることは稀です。記