あまりうまく書けないがPTSDや心的外傷あたりについて考えたいと思っている。その中核には経験の語りがたさ、語れなさみたいなものがあるだろう。 つまりそれは発語すること、主張というつまり自分の考えや立場を表明するという政治的な身振りをたちまち困難に陥れる。 その困難は精神的な苦境を生み出しらせん状に絶望を強化するのである。 例えば、自分も苦しい目にあったことはあるがその傷つきよりも、傷ついたことで失われるものが大事であり、その失われたものがたいせつだと思うからだ。恥や、自信のなさ、苦しみ、嘆き。それは人との距離の取り方、付き合い方という自明にみえるものが作れない苦痛から来ている。ある経験や気づきを契機に心にいくつかの引き連れやひび割れが入れば、どこかで人との付き合いは不自然な、自明でないものに感じられるようになる。 簡単に言えば不信、絶望の状況である。信は疑いとセットになっているが、信や疑い