◇米・キューバ仲介 中東に積極関与 世界に約12億人の信徒を擁するキリスト教カトリックの総本山・バチカン(ローマ法王庁)のフランシスコ法王(78)が、国際政治で存在感を高めている。イスラム過激派は容赦せず、米国とキューバの国交正常化のための橋渡し役も果たした。世界版・水戸黄門のごとく、弱きを助け「世直し」を実践する原動力は何か?【ローマ福島良典】 【ローマ法王が痛烈批判】「バチカンの15の病気」とは 「クリスマスにも多くの人々が涙を流している。(戦争や迫害で)殺された子供たちに思いを寄せる」。法王は25日、バチカンのサンピエトロ大聖堂のバルコニーから談話を発表し、イスラム過激派によるキリスト教徒の「残忍な迫害」を糾弾した。 カトリック史上初の中南米出身法王となって1年9カ月。戦争被害者や難民に救いの手を差し伸べる「貧者の教会」路線を掲げ、独自色を打ち出してきた。6月にはイスラエルのペ