2012年1月にイタリア西岸で大型客船コスタ・コンコルディア(乗客・乗員4200人)が座礁し、32人が死亡した事故で、事故直後に船から逃げて非難を浴びたスケッティーノ船長が27日、現場検証のため約2年ぶりに船を再訪した。 船長は過失致死と操船放棄の罪に問われたが、「座礁直後の自らの操船がなければ、もっと多くの死者が出ていた」と否認している。 英BBCによると、現場で「真実を解明するために協力する」「2年前と同じように私を弱虫に見せたいのだろうが、それは真実ではない。私は紳士だ」などと報道陣に語ったという。「公判中」を理由に詳細な説明を拒み、口論になる一幕もあった。 事故で横倒しになった船は昨年9月、撤去に向けた作業で垂直に立ち上がった。解体に向けた準備が続けられている。(ローマ=石田博士)