最近の米国の情勢を見ていると、米国の有力商社に勤務していた友人の言葉を思い出す。 「米国は、いまだ“バブルの酔い”から醒めていない。米国が本当に思い知るまで、まともな状態に戻らない」 彼の言葉は、米国経済が抱える問題の一面を的確に表している。 彼が指摘したのは、多額の公的資金の注入を要請するため、自家用ジェット機でワシントンに行った自動車大手ビッグスリーの首脳陣の態度だ。米国に多額の損失を発生させ、政府の支援がなければ資金繰りさえ立たない企業の首脳陣が、自家用ジェットで議会へ公的資金の要請に行くスタンスは、どう考えてもおかしい。 それは、バブルに慣れきった米国企業の経営者が、いまだ“バブルの酔い”から醒めていないことを物語っている。 醒めぬ“バブルの酔い”を助長する ブッシュ前大統領の“負の遺産” もう1つ、米国経済が抱える問題は、ブッシュ政権の“負の遺産”だ。具体的には、ブッ