■アメリカの巨大工業力が生み出した「週刊空母」 第二次大戦終結の時点で、約50もの船型が制定されていたアメリカ海事委員会認定標準船型のうち、C3-S-A1型商船がアメリカ初の量産型護衛空母ボーグ級の船体に採用されたことは、前回(「デモクラシーの兵器工場」アメリカと護衛空母:2020年01月15日公開)に記した。 実はこのボーグ級護衛空母は、前半に建造された20隻と、後半に建造された24隻では細部の仕様が異なる。このため、特に後者は最初の1艦の艦名にちなんでボーグ級ではなくプリンス・ウィリアムズ級と細分されることもある。こうして両級合計で44隻が建造されたのだが、そのうちの実に33隻がイギリスに供与された。 この記事の写真はこちら ちなみに、ボーグ級が20隻しか建造されなかったのは、C3-S-A1型商船が4隻不足したことが原因だった。そこでこの穴を埋めるため、アメリカ海事委員会認定標準船型T