1991年12月6日、訪朝した文鮮明氏と妻の韓鶴子氏は金日成主席と記念写真におさまった(世界日報の月刊誌「ビューポイント」臨時増刊号から) 安倍晋三元首相への銃撃事件でにわかにクローズアップされている宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」。朝鮮戦争で荒廃した韓国で生まれたこの謎多き宗教団体は日本だけでなく、北朝鮮ともつながりを持つ。これまでの取材メモをもとに深層をリポートする。 あれは2015年8月、戦後70年の夏だった。韓国では日本による植民地支配からの解放を祝う光復70年であり、南北分断の70年でもある。私は隣国のいまを取材すべく東京からソウルへ飛んだ。金浦(キンポ)空港に到着してすぐ、ロビーで日本人の集団に出くわした。200人くらいはいただろうか、一般の観光旅行客ふうでも、熱烈な韓流ファンのようでもない。出迎えの現地ガイドが手にするプラカードには<聖和3周年>なる文字。聞けば