ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (65)

  • 日銀の追加緩和で円も人民元と同罪に

    今は昔 日銀が世界で初めての量的緩和を行った10年前、各国は「邪道」と非難した Toru Hanai-Reuters 2008年の世界金融危機以降、金融の量的緩和(QE)という言葉は一般にまで広く知られるようになった。短期金利を操作する伝統的な金融政策が景気刺激の役に立たなくなったとき、世界の中央銀行がこぞって頼りにしたのが長期金利を引き下げるQEだ。 QEは、FRB(米連邦準備理事会)や欧州中央銀行(ECB)、日銀行やイングランド銀行にとって欠かせない武器になった。景気刺激策としてのQEの有効性は意見が分かれるところだが、同様にその副作用も忘れてはならない。 量的緩和と言っても実際に紙幣を印刷するわけではないが、それと似た効果を発揮する場合がある。長期金利を引き下げ、貸し出しや借り入れを増やして通貨供給量を増やす。すると大概は資産価格が上昇し、資産効果で消費が刺激されるが、困ったことに

    unamu_s
    unamu_s 2012/10/31
    円高是正が目的なら政府が堂々と為替介入するべきな気がするんだけど…
  • 尖閣問題で大騒ぎする中国人の「本音」は

    今週のコラムニスト:李小牧 〔10月10日号掲載〕 歌舞伎町案内人の私が3度泣いた──。に愛人の存在がバレた嘘泣きではない。わが母国の中国と、第二の祖国である日のひどい衝突ぶりに涙したのだ。 日政府の尖閣諸島「購入」に怒った中国のデモが暴徒化して日企業の工場に放火し、日系デパートから時計や貴金属を盗んだ。デモと破壊活動が頂点に達した満州事変勃発日の9月18日前後、私は心配と興奮のあまり、3日間ほとんど寝ずにニュースの進展を見守った。 「趾高気揚(チーカオチーヤン、どや顔)」でひっくり返した日車の上に乗るようなバカな中国人の姿ばかりが目立ったが、マイクロブログ新浪微博(シンランウェイボー)では意外に冷静な意見が目立っていた。それに今回のデモ参加者数は数万人。13億人の全人口から比べれば、0・01%にも満たない。 まったく言い訳できないひどい暴力だ。とはいえ、この問題でなぜこんなに中

    unamu_s
    unamu_s 2012/10/15
    国有化自体はするしかないと思ってたけど、胡錦濤主席のメンツをつぶしたのは正直まずかったと思う。
  • 「領土ナショナリスト」の反対は「平和主義者」ではない

    政治家は領土を保全できなければ、国民の生命財産の保護もできないという印象を与えてしまいます。これは人間の自己防衛能に直結していますから、オートマティックな説得力を持つわけです。逆に領土問題に熱心な政治家は、この能の部分で共感を得ることができることになります。 古今東西の政治家の間で領土問題に熱心になる人物が多いのは、このためです。仮に領土ナショナリズムを煽ることが、その国の国民の民生の向上に寄与するものではなくても、煽れば煽るほど政治的な求心力になる、領土ナショナリズムはそのような性格を持っています。 場合によっては、国民にとってより重要であり、その政治家としてむしろ優先して解決しなくてはならないテーマから「逃避」するために、大局的な優先順位というより政治家個人の利己的な動機で、必要以上に領土ナショナリズムに「のめり込む」政治家もいるわけです。そもそも対立エネルギーに火をつけること自体

  • フランスではあり得ない生活保護バッシング

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 〔7月18日号掲載〕 人気お笑い芸人の河準一は生まれる国を間違えたのだろうか。河は5月、自分は高い収入がありながら母親が生活保護を受給していたことを日じゅうの人々の前で謝罪した。 フランスなら河は模範市民と見なされたはずだ。勲章の1つももらえたかもしれない。フランスの基準からすれば、河親子は当然のことをした。母親は失業して国に助けを求めた。息子は一生懸命働いて高い所得税を払っているのだから、政府の歳入の足しにさえなっている。息子がいくら成功していても、母親はできる限り政府の寛大さに甘えるべきだ──フランス人ならそう考える。 フランス人は困ったときに国からお金をもらうことを恥と思わない。日人より高い税金を払っているから、経済的に困っている人間の面倒を見てもらうだけの金は政府に「支払い済み」だと考える。生活に困っている親を子供が経済的に援助する

    unamu_s
    unamu_s 2012/07/24
    考えさせられる。「それでもフランス人ならあそこまでたたかない」→やっぱり日本人はたたきすぎなのかなと思わさせる一文。
  • 中国の人権問題を日本人が無視する代償

    今週のコラムニスト:李小牧 〔5月30日号掲載〕 彼に初めて会ったのは、数年前に東京の明治公園で開かれたイベントだった。歌舞伎町案内人として超有名な私がメインゲストとして挨拶するのだと思っていたら、最初にマイクを握ったのが彼で思わずむっとした(笑)。さらにこの人物はあろうことか、中国からの「高度な自治」獲得を訴えるウイグル人だった。 彼の名前はイリハム・マハムティ。外国に住むウイグル人を束ねる世界ウイグル会議傘下の日ウイグル協会の代表だ。漢族として中国教育を受けた私にとって、少数民族の「独立」を求める動きは分裂主義にほかならなかった。ただ日に20年住んで自由な報道に触れ、自分が中国で受けた教育はおかしいのではないかとも感じ始めていた。 イリハム氏のスピーチで一番印象に残ったのが、「何十万人というウイグル人女性が、漢族と結婚するため新疆ウイグル自治区の外に移住させられている」という話だ