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  • 安倍首相の米議会演説は日米関係の「現状維持」を確認しただけ

    今回の安倍晋三首相の演説ですが、上下両院の合同会議ということで毎年始めに大統領が行う年頭一般教書演説と同じスタイルで行われ、外交儀礼としては格式のあるものであったと思います。首相も相当に準備して臨んだということをうかがわせる演説でしたが、内容に関しては、全体的に「現状維持」という色彩が強く、新鮮味はありませんでした。 まず、第2次大戦メモリアルに献花をしたことを述べて戦没した若き米兵たちに追悼の意を表明したこと、硫黄島の戦いの当事者双方を代表する形で、スノーデン氏という米軍の元中隊長と、日側の栗林忠道大将の孫である新藤義孝議員に握手をさせたというのは演出としては悪くなかったと思います。 ですが、この硫黄島での和解と友情のストーリーをもって、戦争和解の全体に拡大するのは無理があると思います。要するに「思い切り戦ったからこそ今の友情がある」というのですが、そこには「戦いに至った」ことへの反省

    安倍首相の米議会演説は日米関係の「現状維持」を確認しただけ
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    unamu_s 2015/05/01
    「『戦いに至った』ことへの反省は込められていないし、また非戦闘員の犠牲者を含めた、そしてアジア諸国の犠牲者の追悼には発展しない」
  • 三原議員「八紘一宇」発言は笑えない問題

    3月16日の参議院予算委で、与党議員として内閣に対する質問を行った自民党の三原じゅん子議員は「八紘一宇」という大戦中のスローガンを肯定的な意味で使用したばかりか、「日が建国以来、大切にしてきた価値観」という発言までしています。 すでにこのニュースには色々な論評がされていますが、念のため確認をしておきますと「八紘一宇」とは元来は日書紀の中で、神武東征伝説に関連付けて「日全国を1つに」というニュアンスで登場した言葉です。それが、戦時中にはいわゆる「大東亜共栄圏」という構想と結びつけられて「全世界をひとつの家のようにする」という意味に拡大されています。これでは日軍の侵略のスローガンだとされても仕方がありません。 三原議員の発言ですが、話題としては大企業が「タックスヘイブン」、つまり租税回避地を使って「節税」をする問題を批判する文脈で飛び出したようです。「八紘一宇の理念の下に、税の仕組みを

    三原議員「八紘一宇」発言は笑えない問題
  • 景気後退でも与党が圧勝する日本の構造問題

    戦後最低の52・66%という投票率については、要するに「政権交代の可能な二大政党制」が崩壊している中での「小選挙区制」への不信任だという理解が正しいと思います。別に政治全体への不信があるわけでもないし、民主主義への不信感がエスカレートして賢人政治や独裁政治への待望論があるわけではありません。 ですから、とにかく「自分の納得するチョイスがなかった」というのが正しいのだと思います。 それ以前の問題として、現在の日の景気は決して良くないという事実があります。2014年の4~6月期が前年比GDPでマイナス7・3%(通年換算)、これは消費税率アップ前の「駆け込み需要の反動」だとしても、7~9月期もGDPが前年比でマイナス1・9%となりショックが走りました。 海外では「日はリセッション(景気後退)」に入ったという見方が多いですし、またそのために選挙翌日の東京株の下落も「理解」されたのですが、では、

    景気後退でも与党が圧勝する日本の構造問題
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    unamu_s 2014/12/19
    この記事、裏付けがぜんぜんないような気がする。
  • 米「オバマ訪日」報道は、「寿司抜き」「安倍抜き」「尖閣抜き」

    中国・南宋時代の思想家、陳亮の「同床異夢」という言葉があります。同じことをやっていても、心の中ではまるで別の方向を向いているという意味ですが、今回の日米首脳会談については、正にこの「同床異夢」という表現が当てはまるように思います。共通の問題に関して討議がされており、表面的には両国の良好な関係が確認されたように見えますが、その一方で、日米の世論は余りにも「別の方向性を向いている」、そのことを図らずも今回の会談は浮かび上がらせたように思うからです。 そもそもアメリカでは今回の大統領のアジア訪問に関しては、それほど大きく取り上げられていません。例えば、オバマ大統領が羽田空港に着いたのが日時間の23日(水)の夕刻で、その映像はアメリカの同日の朝7時のニュースに間に合ったのですが、NBCの報じ方は「あのケネディ大使の赴任している日」にオバマが行っている、というまるで「セレブ大使」のスター性を前面

    米「オバマ訪日」報道は、「寿司抜き」「安倍抜き」「尖閣抜き」
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    unamu_s 2014/04/25
    「『尖閣問題を共同宣言に含めることになった』というのは、米国にとって大きな譲歩であることは間違いありません。ということは、逆に日本側も大きな譲歩を迫られる」
  • 道徳教材に「二宮金次郎」、何が問題なのか?

    先週、テレビ朝日の番組『朝まで生テレビ』に出演しました。テーマは安倍教育改革に関してでしたが、そこで、この4月から学校現場で使用されるという道徳教材『わたしたちの道徳』が紹介されていました。番組内では中身を見ることはできなかったのですが、終了後に文部科学省のホームページへ行って内容を見た私は愕然としました。 小学校1・2年生用の教材に、何と「二宮金次郎」が取り上げられていたのです。戦前の「修身」教育の象徴として、全国の学校に「焚き木を背負って運びながら読書をする」銅像の建てられていた、「あの」二宮金次郎です。 ストーリーは単純で、「幼くして両親と死別した金次郎は、おじの家に引き取られた。読書好きの金次郎は夜遅くまで読書をしていたところ、菜種油を無駄遣いするなとおじに怒られた。そこで金次郎は自分で畑を耕して菜種を収穫して読書を続けて立派な人になった」というものです。 愕然としたというのは、こ

    道徳教材に「二宮金次郎」、何が問題なのか?
  • ウクライナ問題、「苦しいのは実はプーチン」ではないか?

    ウクライナでは、クリミア半島にロシア軍が展開する中で、ウクライナ軍との睨み合いが続いています。一方で、アメリカやEUの行動には毅然とした姿勢が見られずプーチンが「やりたい放題」のようにも見えます。 ですが、週明けの情勢を分析してみると、その奥には「プーチンのロシア」の苦境がチラチラと姿を見せている、今回はその辺をお話しようと思います。 まず、プーチンの行動ですが、クリミアが欲しいとか、東ウクライナがどうとか、あるいはウクライナを丸ごと「ユーラシア連合入り」させたいなどというのは、全て求心力維持のためのポーズだと思います。2~3月にかけての彼の一連の行動の動機は別にあり、その正体を見せてしまうと権威が失墜してしまうので、「強がる」ために軍隊を見せて領土がどうとか、戦争がどうという「イメージ」を流させているだけです。 実はプーチンは困っているのです。というのはウクライナでは金融危機が再燃してい

    ウクライナ問題、「苦しいのは実はプーチン」ではないか?
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    unamu_s 2014/03/07
    ウクライナも一枚岩には見えないし、EUもしたたかに立ち回っているように見えるし、ロシアにしてみれば喉元での政変だし、複雑な印象。
  • 日本の民主主義はどうして「順序が逆」なのか?

    特定秘密保護法案が可決されました。私は、事実上与党単独での採決がされたということよりも、以前は使われていた「強行採決」という言葉を使うべきところを、「採決の強行」もしくは「採決強行」と言い換えることで「ニュアンスを弱めた」というメディアの姿勢に違和感を覚えました。 それはともかく、もっと違和感を覚えさせるのは民主主義の実質的なプロセスと言って良い「世論とのコミュニケーション」が「可決前」ではなく「可決後」に行われている、つまり「順序が逆」ということです。 例えば安倍首相は法案の可決成立後に記者会見を開いて「今後とも懸念を払拭(ふっしょく)すべく、丁寧に説明していきたい」などと述べ、審議が不十分だったとの指摘に対し、「真摯(しんし)に受け止めなければならない。もっと時間を取って説明すべきだったと反省している」と話しています。 可決後に動き出したということでは、メディアもほとんど同じです。NH

  • メジャー日本人選手への応援スタイル、そろそろ修正の時期では?

    メジャーリーグは、既にレギュラーシーズンを終わって、ポストシーズンになりました。日人選手の活躍ということでは、シーズンの序盤から中盤に素晴らしい投球をした黒田博樹、岩隈久志、ダルビッシュ有の3人の先発投手が注目されたわけですが、最後まで安定していたのは岩隈投手だけでした。 この内、黒田投手に関しては心身に疲労を蓄積した中で「負け越し」ということになったわけで、チームもファンも、そして恐らくは黒田投手人もある種の心の整理は付いているのだと思います。ですが、よくわからないのはダルビッシュ投手です。調子は決して悪くはなかった中で、精神面での微妙な狂いが生じていた、私にはそう見えてなりません。 1つ気になる「事件」が起きたのは、9月4日のオークランド戦でした。優勝を左右する大切なゲームだったのですが、ダルビッシュ投手は投球回5回、6四球、2被塁打、自責点5で敗戦投手になってしまっています。そ

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    unamu_s 2013/10/04
    優勝を逃したので次にニュースバリューがある記録を報道したという見方もできそうな気がする。
  • オリバー・ストーンの広島・長崎訪問は、オバマ「献花」への布石になるか?

    オリバー・ストーン監督という人は、自身のベトナム戦争での体験から反戦的な映画を多く制作するだけでなく、その延長上で「アメリカに対する自己反省」という「史観」を幅広く表明する活動をしています。この「自己反省」という態度は、相当に強めに一貫していて、例えばアメリカの軍事的な活動によるアジアへの「加害」という問題に加えて、中南米に対するアメリカの影響力に関する「反省」も様々な形で表現することで有名です。 ですから、今回そのオリバー・ストーン監督が広島を訪問し、引き続いて長崎、そして沖縄を訪問するというニュースはそれ自体は驚くような問題ではありません。彼としては気であると思われるし、彼の思想に照らしてみれば一貫しているからです。 ですが、全く注目に値しないわけではありません。というのは、広島、長崎、沖縄というのは日米関係に取って重要な問題であり、特に広島・長崎に関しては「もしかしたら」オバマ大統

  • 松井秀喜氏はどうしてヤンキースタジアムを総立ちにさせたのか?

    考えてみれば不思議です。日でのキャリアはともかく、アメリカではヤンキース一筋というわけではありませんでした。ヤンキースの後、エンゼルス、アスレチックス、レイズと複数の球団を渡り歩いて引退したのであって、松井氏は引退の時点ではヤンキースのメンバーではなかったのです。 にもかかわらず、7月28日の日曜日、ニューヨーク・ヤンキースは松井氏と「ワンデイ・コントラクト」つまり一日だけの契約を交わすと共に、ヤンキースタジアムに登場して「引退セレモニー」を行いました。球団は、この日のことを相当に前に決定していたようで、「7月28日に球場に行くと、ヒデキ・マツイの首振り人形がもらえる」というキャンペーンについては、シーズンの相当初期に発表していたのです。 ヤンキースの独占中継局であるYESネットワークによれば、合同記者会見の席上で、ブライアン・キャッシュマンGM(ゼネラルマネジャー)が挨拶をしたのと同時

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    unamu_s 2013/08/01
    難しい理屈じゃなくて松井さんがヤンキースファンに愛されていたってことじゃないかな。移籍したあとヤンキースナインに混じって一人だけ赤い帽子でチャンピオンリングをもらったときも温かく迎えてくれたしね。
  • ケネディ大使指名は、参院選へのオバマの「回答」?

    参院選は、自民党の圧勝に終わりました。議席数としては、憲法改正発議は簡単にはできない水準ですが、法案を通すということでは21世紀に入ってからは無かったような絶対的な多数を確保したというのは事実だと思います。 その辺のニュアンスを含めて、アメリカでは今回の日での選挙結果はかなり詳しく報道されています。選挙結果が出たのは、アメリカの時間ではまだ日曜日の朝から昼という週末の時間帯でしたが、各紙とも「電子版」でしっかりと詳細な論評を掲げていました。1つには、大勢が固まったのが相当に早かったために、アメリカの各紙とも投開票日を待たずして「ゆっくり時間をかけての予定原稿」を用意していたということがあると思います。 そのアメリカの報道ですが、3点に絞ることができると思います。1つには、アベノミクス初期段階への評価です。これは基的には肯定的なものが多くなっています。大規模な流動性供給という政策は、他で

  • 「リスク」や「ケア」の言い換えが不可能な理由とは?

    71歳の男性が「NHKは放送で外国語を使いすぎる」ために「精神的苦痛を受けた」として「141万円の慰謝料」請求の訴訟を起こしたそうです。この男性は「公共性の高いNHKが日語を軽視」しているとして、具体的には「『リスク』や『ケア』など、外国語を使わなくても表現できる言葉」を多用していることを問題視しているようです。 この主張ですが、一番の問題は現代の日社会が、どうして「リスク」とか「ケア」という英語由来のカタカナ語彙を使わなくてはならないのかということを、全く理解していないということです。というのは、どちらも「適切な漢語も和語もない」ので仕方なく使っているという「純粋日語的な事情」があるからです。 例えば「リスク」を「危険」という「普通の漢語」にしてみましょう。そうすると、金融商品などの場合は「元割れの危険のある商品」になりますし、企業経営の場合は「商品寿命短命化の危険を冒した新しい

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    unamu_s 2013/07/03
    「正確な意味がぼやけている」から使っている部分が少なからずありそう。「『危険』だと『否定的』な印象だから『リスク』と言い換える」という行為にはそういう意図が含まれていることもあるように感じる。
  • 初の「ネット選挙」、留意点はどこか?

    公職選挙法が改正になり、7月21日が投開票になりそうな参議院選挙から、いわゆる「ネット選挙」が解禁になります。当の試行錯誤は「まず実際に1回やってみてから」ということなのでしょうが、その「まずやってみる」今回の参院選を「どう見てゆくか」ということは、今後へ向けて制度を修正してゆく上で重要だと思います。 ちなみに、アメリカの場合は1990年代にインターネットが普及して以来、特に選挙に関わる「ネットの規制」ということを行わずに来ています。ですが、ネット選挙を禁止しようというような「深刻なトラブル」こそなかったものの、大小様々な「ネット選挙の事件」は限りなく起きており、そうしたケースを参考に「想定できる」ことを考えてみたいと思います。 今回は、議論の最初として2点を取り上げます。 1つ目は、動画と写真の問題です。今回のネット選挙では、制度を詰める中で、主としてメールに関心が集中していたように思

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    unamu_s 2013/06/12
    地元の政治家のメルマガをやめようと手続きしてもぜんぜん止めてくれなかった。苦情のメールを2回送ってやっと止まった(ようだ)けど、あんなんでネットを活用してるような気持ちでいたら困るなぁと思った。
  • 政治家の「外遊中の失言」はどうして「マズイ」のか?

    少し以前の話になりますが、猪瀬直樹東京都知事の「イスラム世界はケンカばかり」という失言には驚かされました。同時に、先週に飛び出した麻生太郎副総理兼財務相の「中国とスムーズに行った歴史はない」という発言も、同じように「行き当たりばったり」と言わざるを得ません。 麻生発言に関しては、もしかしたら「中国の反応を試す」という外交上の目的があった可能性も数パーセントあるのかもしれませんが、仮にそうであっても「1500年間の日中関係がずっとダメだった」というのは、トンデモ発言であることには変わりはありません。 それにしても、どうして政治家が「外遊」するとこの種の失言が起きてしまうのでしょう? またどうして、この種の発言は「マズイ」のでしょう? どうしてマズイのかということでは、それぞれに理由は明らかです。猪瀬発言に関しては後日に安倍首相の「フォロー」が必要になるほどに「東京五輪招致」における対外的イメ

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    unamu_s 2013/05/08
    猪瀬発言はともかく麻生発言は前後の文脈がわからないと判断がむずかしいように思うのだけれど。
  • 日米関係まで揺らぐ危険、靖国問題に落とし所はあるのか?

    靖国神社の春季例大祭にあたり、安倍内閣の閣僚数名とともに、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の168名が集団参拝したというニュースは、アメリカの新聞でも大きく報じられています。ニューヨーク・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナルなど軒並み扱いが大きく、記事のトーンは批判的です。 特に、昨今の北朝鮮情勢を受けてケリー国務長官が東アジア各国を歴訪し、各国の利害を調整した努力の直後だけに、「危機の中での周辺国の結束を乱す」行為に対して米側が「フラストレーション」を露わにしているという表現は深刻に受け止める必要があると思います。 一方で、中国からは外交ルートを通じた抗議が来ているようですし、韓国からは朴槿恵大統領人から「日の右傾化に反対」という発言が出ています。これに対して安倍首相は国会答弁の中で「脅しに屈しない」という挑戦的な表現をしており、全体の状況は極めて深刻であると思います。

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    unamu_s 2013/04/26
    日米関係への影響を懸念するのは同意だし、後半の提案にも賛同できる部分が多々あるけれど、一宗教法人に強要することはできない。するとその理想を実現する別の場所を国が整備せざるを得ないのかも知れない。
  • 体罰禁止論議と国旗国歌論議の重なる部分

    大阪の桜宮高校バスケットボール部で主将が自殺した問題は、自殺原因と推測される監督の体罰の背景に「体罰容認カルチャー」があるということから、大阪市の橋下市長は「体育科の入試中止」を支持、これに対する賛否両論が起きているようです。 この問題に関する私の立場は、橋下市長への全面支持です。自身の政治的資産を消費する覚悟で、「人が1人亡くなった」ということの重さを若者たちに問い続ける姿勢は、現代の日に欠けてしまったもの、そして最も再建しなくてはならないものの1つを感じるからです。 また、大阪市の教育の問題には、様々な問題から学校現場の秩序、つまり学級運営や生徒指導がうまく行かないという状況があり、それが体罰容認カルチャーの背景にあったとして、それに対しても「ノー」を突きつけたという意味合いも大きいと思います。 こうした問題提起は貴重です。とりわけ、体罰を止めて言葉で説得してゆく、そして常に結果を気

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    unamu_s 2013/03/12
    ちょっと古い記事だけどブクマ。展開がやや強引な気もするが、問題提起としては面白い。
  • 被災地の時間感覚

    東日大震災から2年という時間が経ちました。今日一日の各メディアは、震災2周年の報道が色濃く続く中、日ではこれから被災のあった時刻に犠牲者の追悼行事が行われるのだと思います。問題は、そのように被災地と全国が一体となる機会が、徐々に少なくなって行くことです。全国レベルで考えると、通常は「日常の時間」が流れているわけですが、この日は「震災2周年」という「非日常の時間」になるわけです。 一方で、被災地では今でも日常の時間は回復していません。住居は様々な意味で仮住まいの人が多く、産業も、従って雇用も元通りにはなっていません。何もかもが異常事態であり、そのような「非日常の時間」が今も続いているのです。被災地が被災地であるのは、そのように「非日常」が続いているからであり、仮に当の意味で「日常」が戻って来た時には、被災地は被災地ではなくなるのでしょう。 私の住むニュージャージー州におけるハリケーン「

  • 北方四島「面積の二等分案」は検討可能なのか?

    ここへ来て、日ロシアの外交が活発になってきているようです。森元首相が特使としてプーチン大統領との会談まで行われ、もしかしたら北方四島の帰属問題に関して大きな進展もある、そんな展開になって来ました。ゴールデンウィークの前後には、安倍首相の訪ロという可能性、更にはそこでプーチン大統領との何らかの「合意」もという報道も見られる以上、相当に交渉は進んでいるのかもしれません。 報道によれば、プーチン大統領は「双方が受け入れられる均等な案」を主張しているようです。それが何を意味するかということでは、今のところ2つの説があるようです。 4島のうちの「2島」すなわち、1950年代の日ソ国交回復以来言われている「2島先行返還論」のように、色丹島と歯舞諸島の「2島」という話ではありません。面積比で言えば、色丹と歯舞では、「4島」の面積の5%にも満たないわけで、「均等な案」にはならないからです。 恐らく、現

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    unamu_s 2013/03/06
    ロシアがどこまで譲歩するのか(できるのか)が焦点だと思う。
  • 副都心線・東横線の直通運転、不安感中心の報道に対して一言 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    (*関東ローカルの話題ですが、少々気になる問題ですのでお許し下さい) 3月16日(土)の始発電車からいよいよ、東京メトロの副都心線と東急電鉄の東横線が直通運転を開始します。これによって、既に副都心線と直通運転を行なっていた東武東上線と西武新宿線の車両が、東横線に直通することになります。また、みなとみらい線の「元町・中華街」から東横線・副都心線経由で西武池袋線の「所沢、小手指、飯能」や、東武東上線の「川越市、森林公園」行きの電車が終日走ることになります。 このニュースに関しては、直通運転の開始を直前に控えたここ数週間、移行に伴う不安に関する報道を何件か目にしています。不安というのは次の2点に集約されるようです。 1つ目は、渋谷での東横線(現在は地上2階)から山手線(地上2階)、東京メトロ銀座線(地上3階)への乗り換えが、東横線が地下5階の副都心線の駅に「もぐる」ことで混乱が生じる、具体的には

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    unamu_s 2013/02/28
    海外在住なのに詳しいなー。東上線直通開始と日比谷線直通廃止を知って東横線沿線の人は広尾や六本木より渋谷や埼玉に行きたいんだなーと思ったり。
  • 安倍首相訪米、「ジャパン・イズ・バック」の違和感

    日米首脳会談は、TPP(環太平洋経済連携協定)に関して落とし所に行けたこと、会見省略という奇策により、安倍首相の「タカ派的性格への米メディアの追求シーン」を回避できたことなどにより、実務的にプラス・マイナスの採点をするならば、今回は成功であったと言えるでしょう。 ただ、折角の首脳会談であるにも関わらず、アメリカの一般のメディアを通じたアメリカ世論へのメッセージ発信ということでは、ほとんど成果がありませんでした。こうしたことが繰り返されることで、アメリカ社会における「日米同盟」の意味合いが、「専門家や事情通にしか関係のない秘められた存在」ということになって行くのであれば、それは両国に取って良いことではないと私は懸念します。 同じように、これは少々重要な問題ですが、中国に対するメッセージ発信の問題です。尖閣や東シナ海、南シナ海をめぐる問題に関するメッセージは、安倍、オバマ両首脳ともに適正な配慮

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    unamu_s 2013/02/26
    細かい指摘だなとは思うんだけれど、何となく安倍さんに不安みたいなものを感じるのはわかる気がする。これからそれを払拭してくれればいいんだけどね。