前回は、楽天(株)の技術戦略の中核を担うR&D(Research and Development)部門「楽天技術研究所」の森代表に、研究所に入るまでの経緯をお話いただきました。今回は同研究所のフェローであり、Rubyの開発者であるまつもとゆきひろさんとの関わりや、インターネットを中心としたこれからの社会の変化に対する持つべき「ビジョン」についてのお話を紹介します。 来る6月に発表予定? 楽天技術研究所が進めるRuby研究開発 ―――楽天技術研究所の研究内容についてお聞きします。楽天ではプログラミング言語の「Ruby」を使っているようですが、楽天技術研究所でもRuby関連の研究開発を行なっているのでしょうか? また、フェローであり、Rubyの開発者で知られるまつもとゆきひろさんとのお付き合いが始まった経緯を教えて下さい。 森:現在の「my Rakuten」というサービスは、Ruby on R
第14回(4) 楽天技術研究所森氏「ネットで起こる次のインパクトは何をどう変えるか」自分とチームメンバーのひらめきを尊重することで、魔法のような成果を挙げることが出来るとお話くださった楽天技術研究所 代表 森氏。最終回では、未来ビジョン「サード・リアリティ」の構想をベースに、インターネット業界のこれからについてお聞きします。 Web2.0はドリフターズの「8時だョ!全員集合」と同じ ■森さんにとってインターネットのおもしろさって何ですか。 ちょっと話がずれますが、僕は小学生の頃、ゲームが大好きで、PC88でザナドゥとか夢中になってやっていました。あの頃のゲームって、ゲームの製作者と、ゲームのプレイヤーの距離が近かったんですよね。今のインターネット業界には同じような匂いを感じます。 ■ゲーム黎明期の頃に似ているんですね。 あの頃はゲームを作っているのは、大学生のアルバイトの人ってことも普
就職して一番初めの仕事から、難易度の高い仕事を任され、めきめきと力をつけていった楽天技術研究所代表 森氏。この後アサインされるプロジェクトはさらに難易度が上がります。どのように課題を乗り越えたのかをお伺いします。 新しい技術で検索システムを作る ■その後はどういったお仕事をされていたんでしょうか。 次に担当したプロジェクトは、官公庁の大規模な検索システムを作るというものでした。2000年を過ぎる頃には、JavaのJ2EE1.2.2がでてきて、XMLの仕様が固まりつつあり、それらの技術を使うことを提案したところ、提案が通ったんですね。結果、提案したこともあって、プロジェクトのテクノロジー部分をほぼ自分ひとりでやることになりました。 ■検索エンジン作ったことないのに。 前回のプロジェクトで、アーキテクチャの全貌は見てたので、これにオブジェクト指向を取り入れたらこういう感じかなというイメージ
――楽天技術研究所のミッションについてお聞かせください。 楽天技術研究所のミッションは,研究開発によって競争力を生み出すことができる技術やライブラリー,フレームワークを作ることがミッションです。私たちはそれを「エンジン」と呼んでいます。現在は10名ほどの研究員でエンジンを作っていますが,ニーズへの個別対応であったり,思いつきで行っていては,結局バラバラになってしまいます。そこで,インターネットの発展の方向性に沿って,楽天は何をしなければいけないのかといったテーマを切り出しているのです。 ――楽天技術研究所の特徴はどういったところでしょうか。 私は前職で先端技術を企業に導入するコンサルティングを経験したのですが,研究開発とビジネスの間の大きな溝を感じていました。研究者が面白い研究を発表しても,企業の人間は「何の役に立つのか,お金にならない」と考えています。本当は要素をうまく抽出すればビジネス
楽天は3月27日、今後の同社における技術開発の拠点を担う「楽天技術研究所」について、メディアとしてはCNET Japnの取材に初めて応じ、その現状と構想を明らかにした。 ヤフーも3月26日、同様の趣旨で立ち上げる予定の研究所について発表している。 今後のネットサービスの主力を担うと目されるWeb 2.0関連などの技術について、出遅れているとの見方が多い両社。その一方の楽天は、同研究所についてどのような狙いと戦略を定めているのか──。楽天技術研究所代表の森正弥氏に聞いた。 --まず森さんと楽天技術研究所の接点から教えて下さい。 楽天の入社は2006年9月です。それまではアクセンチュアに8年程度在籍し、大企業のIT活用戦略の取りまとめなどの仕事をしていました。 最後の2年間でアクセンチュア関連の研究所にかかわる仕事をしており、その中で「自分が研究所を作るのならこういうものを作りたい」というビジ
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