(CNN) 米連邦地裁は14日までに、ニューヨーク市クイーンズ地区にあった落書きアートの聖地「ファイブ・ポインツ」を巡り、ビルのオーナーに対して落書きアーティスト21人に総額670万ドル(約7億2000万円)を支払うよう命じる判決を言い渡した。高級マンション建設に伴う取り壊しのため壁に描かれた作品を白く塗りつぶしたことがアーティストの権利の侵害に当たるとしている。 ファイブ・ポインツはクイーンズ地区の倉庫街にあり、世界中から観光客が訪れる名所として知られていた。しかし2013年、取り壊しを前提に作品が白く塗りつぶされたことに対し、アーティスト21人が原告となって訴えを起こしていた。 12日の判決では、作品の所有権を問わず一定の基準を満たしたアーティストの法的保護を定めた連邦法の「ビジュアルアーティスト権利法」に基づき、ファイブ・ポインツを構成していたビルのオーナー、ジェフリー・ウォルコフ氏