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ブックマーク / deeeet.com (15)

  • Zero Touch Productionとは何か

    GoogleのSREとSecurityによるBuilding Secure Reliable Systems というの中で「Zero Touch Production (ZTP) 」という考え方が紹介されていた.これはインフラの権限管理やインフラの構築そのものの指針となる概念であり,自分がそうあるべきだとずっと思ってきた考え方でもある.これはどのような考え方なのか?をこれまでの歴史を踏まえて具体的なツールや事例とともにまとめておく. Zero Touch Production Building Secure Reliable Systems においてZero Touch Production (ZTP) は以下のように定義されている. The SRE organization at Google is working to build upon the concept of least

  • 今年読んだ技術書籍(2019年)

    今年読んだ技術書籍やレポートなどをざっくりまとめてる.Infrastructure Engineer・Platfomerとして日々の業務に直結するものから1年くらいかけてやっていきたいと思っていることなどを中心に. Kubernetes 業務ではメインにKubernetesを使っているのでKubernetesに関わる書籍は発売されれば大体目を通すようにしている. 今年発売されたので良かったのはProgramming Kubernetes.このはCRDやOperatorによってKubernetes nativeなアプリケーションを構築することにフォーカスしている.昨年のJapanContainerDaysでのMicroservices Platform on Kubernetes at Mercariでも話したようにKubernetesを使う大きな理由の1つはその拡張性にある.Kubebu

  • KustomizeでKubernetes YAMLを管理する

    Kubernetes YAMLの壁で述べたようにKubernetesYAML管理はKubernetesユーザにとって長年の課題だ.コミュニティでは様々なツールが議論されてきた.先日SIG-CLIから登場したkustomizeは将来的にkubectlに統合される前提で開発されている+他のツールと比べても非常に筋が良い(と感じている).記事ではkustomizeが登場した背景とKustomizeを使って何ができるのかをまとめる. Declarativeであること Declarative ConfigurationはKubernetesの重要な機能の一つだ.KubernetesユーザはKubernetes APIに対してあるべきDesiredな状態を宣言(Declare)することでKubernetesはその状態になるように動き続ける.例えばユーザが「Podを5つ動かす」という状態を宣言すると

  • Kubernetes YAMLの壁

    Kubernetes に入門しようする人を躊躇させる原因のひとつは間違いなくYAMLによる設定ファイルだろう.Kubernetesにアプリケーションをデプロイするとき,例えそれがシンプルなサーバーアプリケーションであっても,多くのYAMLファイルを手で記述する必要がある.初心者を慄かせるその大量のYAMLはよくwall of YAMLYAMLの壁)などと揶揄される. 初心者でなくてもKubernetesYAMLは煩わしい.YAML自体は単なるKubernetes APIへのリクエストボディであり慣れてしまえば実はそんなに難しくない.しかし記述する内容のほとんどがBoilerplateであり何度も書いていると飽き飽きする(実際にはほとんどがコピペだが).あるアプリケーションの開発環境と番環境のYAMLファイルをいかに効率的に管理するかについて決定的な方法もない. そもそもKuberne

  • Writing An Interpreter In Goを読んだ

    Thorsten Ballによる“Writing An Interpreter In Go”を読んだ. 技術界隈のブログを見ているとたまにSteve Yeggeの「If you don’t know how compilers work, then you don’t know how computers work」という言葉に出会う.その度に学生のときにコンパイラの授業を受けなかったこと後悔し,社会人になって挑戦しようとして挫折したことを思い出して悲しい気持ちになる.@rui314さんのCコンパイラをスクラッチから開発してみたを読んではかっこいいなと思いつつ僕には無理だなあと心が折れていた. どの言語を書いていてもコンパイラ(もしくはInterpreter)は切っても離せないものであり内部の動きがどうなっているかを知っておきたいという欲求はプログラマーなら誰しもあると思う(少なくとも僕に

  • Golangの新しいGCアルゴリズム Transaction Oriented Collector(TOC)

    http://golang.org/s/gctoc Goの新しいGCのProposalが出た.まだProposal段階であり具体的な実装はないが簡単にどのようなものであるかをまとめておく. GoのGCはGo1.5において単純なStop The World(STW)からConcurrent Mark & Sweepへと変更され大きな改善があった(詳しくは“GolangのGCを追う”に書いた).先の記事に書いたようにGo1.5におけるGCの改善は主にレイテンシ(最大停止時間)に重きが置かれいた.数値目標として10msが掲げられGo1.6においては大きなヒープサイズ(500GB)においてそれを達成していた. GCの評価項目はレイテンシのみではない.スループットやヒープの使用効率(断片化の対処)なども重要である.Go1.6までのGCではそれらについて大きく言及されていなかった(と思う).例えばスル

  • GolangのGCを追う

    Go1.5とGo1.6でGoのGCのレイテンシが大きく改善された.この変更について「ちゃんと」理解するため,アルゴリズムレベルでGoのGCについて追ってみた. まずGoのGCの現状をパフォーマンス(レイテンシ)の観点からまとめる.次に具体的なアルゴリズムについて,そして最後に実際の現場でのチューニングはどうすれば良いのかについて解説する. GoのGCの今 最初にGoのGCの最近の流れ(2016年5月まで)をまとめる. Go1.4までは単純なStop The World(STW)GCが実装されていたがGo1.5からは新たなGCアルゴリズムが導入された.導入の際に設定された数値目標は大きなヒープサイズにおいてもレイテンシを10ms以下に抑えることであった.Go1.5で新たなアルゴリムが実装されGo1.6で最適化が行われた. 以下は公開されているベンチマーク.まずはGo1.5を見る. Gophe

  • Golangのエラー処理とpkg/errors

    GoConでは毎回エラー処理について面白い知見が得られる.Go Conference 2014 autumn においては(実際のトークではないが)居酒屋にて@JxckさんがRob Pike氏から以下のようなテクニックを紹介してもらっていた. Errors are values - The Go Blog Golang Error Handling lesson by Rob Pike これはWrite(やRead)のエラー処理が複数続く場合にerrWriter を定義して複数のエラー処理を一箇所にまとめてコードをすっきりとさせるテクニックであった. そして今回の Go Conference 2016 spring のkeynoteにおいてもDave Cheney氏から(僕にとっては)新たなエラー処理テクニックが紹介された. Gocon Spring 2016 実際に使ってみて/コードを読ん

  • Go言語とHTTP2

    http2 in Go 1.6; dotGo 2015 - Google スライド 2015年の5月にRFCが出たばかりのHTTP2が2016年の2月にリリース予定のGo1.6で早くも利用可能になることになっている.HTTP2の勉強も兼ねてGo言語におけるHTTP2実装を追ってみる. 以下ではまず実際にHTTP2サーバを動かしChromeで接続してみる.次に現状コードがどのように管理されているかを追う.最後に実際にコードを動かしながらHTTP2の各種機能を追う.なお参照するコードはすべて以下のバージョンを利用している(まだWIPなのでコードなどは今後変わる可能性があるので注意). HTTP2とは? HTTP/2に関してはスライドやブログ記事,Podcastなど非常に豊富な情報がインターネット上に存在する.そもそもHTTP2とは何か?なぜ必要なのか?などを理解したい場合は参考に挙げた記事など

  • プレゼンするときに考えていること

    僕はカンファレンスで喋るのが好きだ.好きだが決して得意ではない.むしろ喋るのは苦手なほうだと思う. 実際に自分でやるまではプレゼンは才能だと思っていた.大学の研究発表などで実際に自分でプレゼンをするようになり,大学の研究室で指導されまくった結果,プレゼンは技術だと認識した(もちろん才能もある).技術であるということは学ぶことができる.それに気づいてからはたくさんプレゼンに関するを読んだ.昔は発表前に必ず何か一冊プレゼンに関するを読みそれを積極的に取り入れるようにした. 得意でないなりに学んで,発表を繰り返した結果なんとなく毎回考えること/意識することが固まってきた.今後のために簡単にまとめておく. 聴衆は貴重な時間を割いて会場に来る オーガナイザーは貴重な時間を割いてカンファレンスを準備している 聴衆が誰かを妄想する 早めに準備する.早めに準備する.早めに準備する.早めに… Keyno

  • etcd/consulに認証情報を安全に保存する

    etcd/consulに認証情報を安全に保存する 分散Key-Valueストアとしてetcdやconsulの利用が増えている.ここにアプリケーションの設定値などを保存し,各ホストからそれらを購読して利用する. また,X-as-a-Serviceといった外部サービスの利用も多くなってきた.その場合API Tokenやパスワードといった認証情報が必要になる.PaaSやTwelve-factor的なアーキテクチャを採用する場合は,それらの値を環境変数に保存して利用することが多い(危険であるという意見はある.cf. http://techlife.cookpad.com/entry/envchain).etcdやconsulといった分散Key-Valueストアの利用を前提としたアーキテクチャでは,そこに外部に漏らしたくない設定値も一緒に保存してしまうのがシンプルになる. しかし,そういった設定値を

    uokada
    uokada 2015/02/14
  • 複数プロジェクトを抱えるチームでのデプロイ自動化

    複数プロジェクトを抱えるチームでのデプロイ自動化 1つのチームで,10以上のプロジェクト,コードベースを抱える場合にどのようにデプロイの自動化を進めたか,工夫したこと,考慮したことなどをまとめておく. デプロイツールには,Python製のfabricを採用しているが,他のツールでも同様のことはできそう.なお,fabricの基的な使い方などは既にインターネット上に良い記事がたくさんあるので書かない(最後の参考の項を見てください). fabricの選択 シェルスクリプトとCapistranoを考慮した. まず,シェルスクリプトは人によって書き方が違うため,統一が難しくメンテナンスコストも高い.また共通化も難しい. 次に,Capistranoは,裏でやってくれることが多く,学習コストも高い.プロジェクトによってはかなり特殊な環境へのデプロイも抱えているため,Capistranoの前提から外れる

    uokada
    uokada 2014/10/31
  • Go言語のコードレビュー

    SoundCloudが2年半ほどGo言語を利用したプロダクトを番で運用した知見をGopherConで発表していた(“Go: Best Practices for Production Environments”).その中で“CodeReviewCommentsというGoogleでのGo言語のコードレビューにおいてよくあるコメントをまとめたサイトが紹介されていた. 最近Go言語を書くようになり,使えそうなのでざっと抄訳してみた.“リーダブルコード”的な視点も含まれており,Go以外の言語でも使えそう. gofmtでコードの整形をすること コメントは文章で書くこと.godocがいい感じに抜き出してくれる.対象となる関数(変数)名で初めて,ピリオドで終わること // A Request represents a request to run a command. type Request str

  • Dockerのネットワークの基礎

    今までいろいろ触ってきて,Dockerネットワーク周りに関しては何となくは理解していたが,人に説明できるほど理解してなかったのでまとめておく.基は,Advanced networking - Docker Documentationがベースになっている. 仮想ブリッジの仕組み Dockerのネットワークは,仮想ブリッジdocker0を通じて管理され,他のネットワークとは隔離された環境で動作する. Dockerデーモンを起動すると, 仮想ブリッジdocker0の作成 ホストの既存ルートからの空きのIPアドレス空間を検索 空きから特定の範囲のIPアドレス空間を取得 取得したIPアドレス空間をdocker0に割り当て が行われる. コンテナを起動すると,コンテナには以下が割り当てられる. docker0に紐づいたveth(Virtual Ethernet)インターフェース docker0に割り

  • serverspecとdocker-apiでDockerfileをTDD

    serverspecとdocker-apiDockerfileをTDD いくつかDockerfileを書いてきた.今書いているDockerfileは短くてシンプルなものばかりだが,もっと長く複雑化した時に不安になりそうだ.不安を解消するにはテストしかない.さらにテスト駆動的にDockerイメージを開発できたら素敵だ.つまり, テストを書く Dockerイメージを作成して,テストの実行 -> RED Dockerfileの編集 Dockerイメージを作成して,テストの実行 -> GREEN テストを… の流れができるとよい. ということで,RSpecを使ってTDDでDockerfileを開発するというのをやってみた,tcnksm/docker-rspec.今回実現したのは以下. Docker Remote APIDockerfile特有のコマンド(e.g, CMDやEXPOSE)のRSp

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