三洋電機には、まだ社員が在籍している。2015年2月末の時点で約7000人。そのうち約400人が三洋電機本体に残り、それ以外の約6600人はパナソニックに出向している。 その約7000人全員が、2015年4月1日付けで、本人の同意を得ることを条件として、パナソニックおよびパナソニックのグループ会社へと転籍する。 三洋電機自体は商品のサポートや資産管理などのために4月1日以降も法人格を維持するが、そこに社員はいない。パナソニックの社員となった元・三洋電機社員が、“パナソニックから三洋電機へ出向”する形になるのだ。これはある意味“三洋電機の完全消滅”にも等しい。 2010年には10万人を超えていた社員数が、たった5年でゼロになるのだ。 15人の社員が16年で1万人越えに 改めて推移を振り返っていこう。 創業者の井植歳男氏が、当時の松下電器および松下電工を退職した15人とともに三洋電機製作所を発