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ブックマーク / ides.hatenablog.com (12)

  • アンドリュー・シュビルスキーがWHOにゲーム障害の根拠を問い合わせたところ、根拠を示すことができなかった上に、ゲーム障害の解説ページを削除する事態に陥る - 井出草平の研究ノート

    ゲームメディアNMEの記事。 www.nme.com ゲーム障害の導入に慎重な立場のアンドリュー・シュビルスキーが、ゲーム障害がICD-11に採用されたのはなぜか? それほどエビデンスが積み重なっていたわけではないのに、どういう過程で採用されたのか? 自分が知らないだけで実はエビデンスがあるのか? とTwitter上で、先月くらいに、情報提供を呼びかけていたことから始まる。 シュビルスキーはTwitter上で満足な情報が集まらなかったこともあり、WHOに直接問い合わせることにした。 WHOに返事は「根拠を示すことができない」というものだった。 その上、そのやり取りの後、WHOはWHOのウェブサイト上にあったゲーム障害の解説ページを削除した。 ページは現在も削除されているが、アーカイブ・サービスで、以前掲載されていたものを確認できる。 https://web.archive.org/web/

    アンドリュー・シュビルスキーがWHOにゲーム障害の根拠を問い合わせたところ、根拠を示すことができなかった上に、ゲーム障害の解説ページを削除する事態に陥る - 井出草平の研究ノート
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    urahayate 2021/11/19
  • 暴力的なゲームと攻撃性を結びつける研究に不正が見つかり撤回される - 井出草平の研究ノート

    山根信二さんのTwitter経由で知った情報(https://twitter.com/shinjiyamane/status/1362068833641504776)。 www.sciencemag.org 今回、問題になっているのは重慶南西大学の心理学者である张谦Qian Zhang氏。张氏は暴力的ゲームをすると暴力性が増加するといった研究や、暴力的な映画を観ると暴力性が増すといった論文を次々に発表しているが、データが捏造されたものだと指摘され、张氏の論文のうち2は撤回されている。 どうやら、調査をせずに架空のデータで、分析も捏造し、論文を書いたようである。 ただ、撤回されたのは2だけで、今年に入ってからも张氏は精力的に論文を発表している。 ざっくりと翻訳してみた。 张氏は不正行為を否定しているが、2つの論文は撤回された。他の論文は雑誌にはまだ残っており、そのデータはメタアナリシスに

    暴力的なゲームと攻撃性を結びつける研究に不正が見つかり撤回される - 井出草平の研究ノート
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    urahayate 2021/02/19
  • スウェーデンにおけるレイプ犯罪 - 井出草平の研究ノート

    先日のエントリに引き続き、chikiさんエントリスウェーデンをディスるコピペに対する疑問。関連のエントリ。今回のエントリではスウェーデンのレイプ犯罪についての詳細を見る。 犯罪統計の国際比較は厄介である。警察が犯人をよく捕まえている国では捕まえた分だけ刑法犯は増えるし、逆に警察が犯人を捕まえられない国だったら、たとえ犯罪が多く発生していても、刑法犯は少なくなる。 また「レイプ」犯罪では被害者が通報しない(できない)という問題もある。レイプは非常に暗数の多い犯罪なのである。 このような前提の上で、スウェーデンのレイプ犯罪統計を見ていきたいと思う。スウェーデンは他のヨーロッパ諸国のレイプ件数の3倍であり、レイプが多い国だとみなされている。 European Sourcebook of Crime and Criminal Justice Statisticsよりグラフ作成 赤がスウェーデンであ

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    urahayate 2006/06/03
  • スウェーデンの結婚と離婚 - 井出草平の研究ノート

    スウェーデンをディスるコピペに対する疑問。(成城トランスカレッジ) http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20060601/p2 chikiさんが林道義氏のホラを論駁したエントリ繋がりでスウェーデンの結婚離婚についてのエントリ。論駁はchikiさんの記述で十分なので、このエントリでは日とスウェーデンにおける結婚離婚の世代的な特徴について述べる。 2004年時点で比べると、日離婚率は「1.58」、スウェーデンが「2.22」なので、離婚率はスウェーデンの方が高い。ただ、スウェーデンで5796組離婚が少なければ日と同率という程度の差なので、著しい違いがあるとは言えない*1 ちなみに「離婚率」というのは人口1000人あたりの離婚件数のことである。離婚率が「3」ということは、男女問わず1000人集めれば、その中で3件/年の離婚があるということを意味している。 世代

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    urahayate 2006/06/01
  • 報道特捜プロジェクト ニート特集 - 井出草平の研究ノート

    http://www.youtube.com/watch?v=OqzItpNiVCk http://www.youtube.com/watch?v=iHPcRqlWtNY http://www.youtube.com/watch?v=DvrPhM0yfUI 鈴木さん(仮名)として出演されたid:rahorahoさん自らYou Tubeにアップされている。藤吉久美子(女優)・河上和雄(元東京地検特捜部長) ・井田由美アナウンサーらが必死の説得をするが効果がない。説得に使われた言葉は「人間として世のため人のために働こうという気持ちはないの?」(河上)というようなものだったが、これで説得はできないだろう。 「世のため人のため」に働いている人はそんなに多いのだろうか。多くの人は自分の生活のために働いているはずだ。ならば、鈴木さん(仮名)のように働かなくても生活できるならば、働く必要はないということ

    報道特捜プロジェクト ニート特集 - 井出草平の研究ノート
  • 山登敬之「若者文化、ダイエットと摂食障害」 - 井出草平の研究ノート

    山登敬之「若者文化ダイエットと摂障害―美の強迫と成熟の困難さのはざまで」, 『こころの科学』日評論社,22-27. 現在この国の女性たちを摂障害に追いやっているものは、いったいなんだろうか。ひとつには美の強迫という目に見えぬ力であり、もうひとつには、現代における成熟の困難さであろう。 一言断わっておくが、私は、これらが摂障害の原因だと言いたいわけではなく、病気の方向へと女性たちの背中を押している、ある種の文化的な力について述べるつもりでいる。これに押されて病気になる者はなるだろうし、同じように押されてもならない者はならない。 私たちの生には社会というものがインストールされている。その社会の生きづらさは、必ずしも全成員にまんべんなく出るものではない。「摂障害」や「ひきこもり」などは社会の生きづらさの一つの「表現形態」である。社会の中のあるグループが、社会の一つの特質を表現をする。

    山登敬之「若者文化、ダイエットと摂食障害」 - 井出草平の研究ノート
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    urahayate 2006/05/14
  • 準ひきこもり - 井出草平の研究ノート

    樋口康彦,2006,「大学生における準ひきこもり行動に関する考察 ―キャンパスの孤立者について―」,『大学国際教養学部紀要』VOL.2. 樋口康彦,2006,「かぐや姫症候群に関する考察 ―準ひきこもり行動との関連から―」,『大学国際教養学部紀要』VOL.2. via http://d.hatena.ne.jp/todesking/20060425/p2 不登校の有無という点については反論の余地があるが、基的にここで言われていることは正しい。一教員の印象で根拠がないと片づける反応もあるが、あまりにも大学の現状に鈍感すぎるのではないか。 この論文の扱い(批判)について少し気になることはある。 この論文のように個人の体験から述べられる言葉に対しては、内容吟味をせず、個人の体験だからという理由で批判をする。一方で、統計の表やデータには批判を加えない(むしろ加えるスキルがない)。数字をちらつかさ

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  • ひきこもり施設で男性が暴行死か - 井出草平の研究ノート

    名古屋市北区芳野の引きこもり者更生支援施設「アイ・メンタルスクール」(杉浦昌子代表理事)で18日朝、入寮中の東京都世田谷区、無職男性(26)が死亡し、愛知県警北署が19日に司法解剖した結果、死因は腕や足の打撲による外傷性ショックとわかった。 http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20060419/20060419ic22-yol.html 明らかに致命傷とされるような大きな傷はなく、同署は死因について、体を強く縛ることによって体内に酸素が行き渡らなくなって毒性物質が発生し、それが全身に行き渡って死に至る「阻血性ショック」の可能性があるとみている。 http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20060421/eve_____sya_____010.shtml 新聞報道 引きこもり者施設で入寮男性が死亡、暴行?職員聴取(20

    ひきこもり施設で男性が暴行死か - 井出草平の研究ノート
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    urahayate 2006/04/21
  • 「社会不安」という言葉の拡散 - 井出草平の研究ノート

    ニートという言葉の拡散が進行中である。先日も、ホリエモンのことを斎藤環氏が「富豪ニート」と「視点・論点」で語っていた。このように、ニートという言葉の意味はますます拡散している。日語なら、含まれる漢字なり熟語で、意味の限界が生まれてくるが、外来語では拡散は止まりようもない。 稲葉振一郎はむしろ拡散させることを奨励している。 稲葉 でもそれもまた玄田さん一流のコピーライト能力と「慣行」の産物なので、「ニート」という言葉自体を排除するのは難しいでしょう。逆に「社会人ニート」だろうと「団塊ニート」だろうと、どんどんお笑いネタに使って、「ニート」を陳腐化させるしか手がないでしょうね。「ニート」の持つあやふやな言葉の意味を、ハイパーインフレーション化によって価値下落を引き起こさせよう――というのが、今日の結論でしょうか。 ――稲葉振一郎・田由紀・若田部昌澄「ニート「85万人」の大嘘」『諸君』200

    「社会不安」という言葉の拡散 - 井出草平の研究ノート
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    urahayate 2006/03/25
  • なぜ今「格差社会」が説得力を持つか - 井出草平の研究ノート

    下流社会 新たな階層集団の出現 (光文社新書) 作者: 三浦展出版社/メーカー: 光文社発売日: 2005/09/20メディア: 新書購入: 2人 クリック: 125回この商品を含むブログ (663件) を見る 自民党とフジテレビが好きな「下流」が増えてるらしい。ということで、三浦展のでも使われてた「国民生活に関する世論調査」(内閣府)を少しだけ検討。検討するのは、「上」「中」「下」という意識の項目だ*1。 『下流社会』で三浦は「団塊ジュニアの階層帰属意識が下がってる」(=下流を自認する人が増加)と言っている(97-100ページあたり)。 図1 ああ、確かに「下」がだんだんと増えてるじゃん!このまま行くとヤバイよって話。加えて、三浦的将来の展望まで示される。 図2 これからどんどんと「下」が増えるぞ!と三浦は予言する。 ほんとうにヤバいのか確かめるために、戦後の「景気」と「下」意識につい

  • 斎藤環「精神医学、世論との距離保て」 - 井出草平の研究ノート

    朝日新聞2006年2月26日より。 世論に迎合した結果、精神科医にも「原因探し」や「犯罪の予測」といった「占師」役が押しつけられてきたが、それは不可能なことである。 今回の事件に関して言えば、いじめや被害的感情につながりにくい共同体をどう構築するか、あるいは外国人の異文化不適応問題にどう対処するか、こちらのほうに精神医学の領がある。 精神医学、世論との距離保て 斎藤環(精神科医) 今月17日、長浜市で起きた登園中の2人の幼稚園児が刺殺されるという痛ましい事件は、車でグループ送迎していた別の園児の母親による犯行だった。この事件は、二つの点できわめて示唆的である。 まず第一は、子どもの安全対策のための「付き添い」そのものに危険が潜んでいたという、やりきれない事実である。この事件は、子どもの治安対策に「万全」はありえないことを印象づけた。治安のために地域共同体を再構築するのはよい。相互監視と他

    斎藤環「精神医学、世論との距離保て」 - 井出草平の研究ノート
  • 表象される幼少児嗜好 - 井出草平の研究ノート

    秋山高範『表象される幼少児嗜好――雑誌記事言説の検討を中心に』 2004年度大阪府立大学に卒業論文として出されたもの。卒論として出されているが、「卒論としては」という冠は不要に、論文として良くできている。 内容は「幼少児嗜好(ロリコン)」についての雑誌記事を丹念に追っていくもの。1930年代から現代に至るまでのロリコン言説を整理し、流れとして提示している。 要旨 1930 年代から1980 年代にかけては、幼小児嗜好の人間は「変質者」と呼ばれ、精神薄弱者が主であると考えられていた。 しかし70 年代にはまじめなタイプの人間も変質者になる(中略)変質者が精神薄弱者からまじめタイプの人間に変わってきたとの認識は、80 年代のロリコンブーム(中略)とのギャップを埋めることになっている。 80 年代になると(中略)学校の成績がよい若者が大きく取り上げられることになったのだ。ロリコン人間の若者が発生

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