あらすじ もうすぐ18歳の「セシル」、プレイボーイ肌の父「レイモン」、その恋人「エルザ」は海辺の別荘でヴァカンスを過ごすことになる。 そこで、セシルは大学生の「シリル」との恋が芽生え、父のもうひとりのガールフレンドである「アンヌ」が合流する。 父が彼女との再婚に走りはじめたことを契機に、セシルは葛藤の末ある計画を思い立つ。 感想 叙情的で美しい文章、今まで他の作家の本を読んで「文章が美しい」と感じたことは多いですが、この本は特に感じました。訳者あとがきに、著者のサガンが「生前作家のなにに敏感か」と聞かれて「声」と答えた話があります。 声を持っている作家というものがいて、それは一行目から聞こえてくる。いちばんたいせつなものだと思う。声、あるいはトーンと呼んでもいい まさに、サガン自身がそんな作家でした。この物語の一行目から話に引き込まれ、「あ、好き」と感じる文章でした。 ものうさと甘さが胸か
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