11月25日、ソニーは、電子書籍専用リーダー「Reader」の日本市場での発売と、電子書籍販売サービス「Reader Store」の日本でのサービス開始を発表した。製品とサービスのリリースは12月10日で、この日は、9月27日に発表されたシャープの電子書籍リーダー「GALAPAGOS」の発売日でもある。そのため「ソニーVSシャープ」だとか「電子書籍6陣営激突」といった類の報道も多いが、Readerの記者発表を見る限り、ソニーが、これまでの端末ベンダーがお座なりにしていたいくつかの点にこだわっていることに気がつく。 文具としての電子書籍リーダー 今回発売されるReaderは、5インチのE-Ink電子ペーパー・ディスプレイを搭載した「Pocket Edition(PRS-350)」と、6インチの「Touch Edition(PRS-650)」の2機種である。アルミボディを採用し、背面にラバー風
以前【書店数と売り場面積推移をグラフ化してみる(2010年10月版)】や【25年に渡るコンビニ店舗数推移をグラフ化してみる】などで「書店数が減っている」「コンビニは増えている」「出版業界の調子が悪いが、それは書店数が減って販売場所が減少しているからでは」「しかしコンビニが書店の減った分を補完する役割を果たしているかもしれない」など、出版物とコンビニの関係について色々と取り上げた。その後、【コンビニと雑誌の関係は「はじまり」から】で解説しているように「コンビニの登場直後から雑誌の類は販売されている」(もっとも当初は【雑誌が窓側にある理由】で解説されているが、窓際陳列ではなかった)。などの事実も判明し、ますます出版物の販売ルートと売上の関係が気になるようになった。そこで出版取次各社に問い合わせたところ、【2010年版『出版物販売額の実態』を入手】で触れている通り、業界内部の資料を提示してもらい
iPadとは目指すものが違う,書籍文化を後世に伝える 米Sony Electronics社 Deputy President,Digital Reading Business Division 野口 不二夫氏 *本記事は,日経エレクトロニクス2010年3月22日号に掲載した内容を一部抜粋したものです。記事は,執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります。 米国の電子書籍市場をAmazon.com社とともに牽引してきたソニー。「2012年度に電子書籍市場で世界シェア40%を目指す」(同社)と鼻息が荒い。同社で電子書籍事業を統括するSony Electronics社の野口氏に,電子書籍市場の展望や同社の事業戦略などについて聞いた。 市場としては,まだ初期段階だと思います。もちろん日本にとってはこれからの市場ですし,先行する米国でも端末の市場規模は年間数百万台程度。携帯型音楽プレーヤ
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