看護師の沖田富美子さんは妊娠約7カ月。「初めての陣痛は、やっぱり怖い。心強いサービスですね」と話した=新宿区 【後藤隆之、市川美亜子】出産が近づいた妊婦を病院に送り届ける「陣痛タクシー」を始めるタクシー会社が、都内で増えてきている。過当競争の業界が「人生の一大事」に目を付けたサービスは好調だが、天候や渋滞に左右されやすい道路事情を、どう克服するかという難題もある。 「陣痛が始まってからタクシーを頼むと、運転手から『心配だから』と、断られることがあるらしい」 港区に住む30代の主婦は、いま5カ月になる女児の出産を控えた昨年9月、妊婦仲間から聞いた話がきっかけで、日本交通の「陣痛タクシー」に登録した。 会社員の夫とふたり暮らし。1人の時に産気づいたらどうやって病院に行こうかと不安だった時、事前に予定日や産院を登録すれば、オペレーターが優先的に車を回してくれるというサービスを夫が聞いてき