現在のオーストラリアにある浅い湖を、ウィーワラサウルスの群れが渡る。(ILLUSTRATION BY JAMES KUETHER) オーストラリア内陸の町、ライトニング・リッジに近いウィー・ワラの鉱山から、まばゆい化石がもたらされた。新種として新たに命名された恐竜、ウィーワラサウルス・ポベニ(Weewarrasaurus pobeni)の化石だ。12月4日付けで学術誌「PeerJ」に論文が発表された。 鳥脚類という恐竜のグループに属するウィーワラサウルスは、大型の犬ほどのサイズで、後ろ脚で歩き、くちばしと歯を両方備えて、植物を食べていた。身を守るため、群れで移動していた可能性がある。北半球にはトリケラトプスやハドロサウルスといった植物食の恐竜がいたが、南半球にはそれらと大きく異なる恐竜たちが生息していたらしい。今回の化石も、そうした証拠の一つに加わった。 しかし、この化石の驚くべき特徴は、