今晩は、時論公論です。私は今月首都キエフから、東部のドネツクそして南部のオデッサとウクライナの現状を取材しました。 きょうはその取材をもとにウクライナ危機の深層を考えてまいります。 ●まず東部政治対話が欠如する中、暫定政権の軍事作戦は失敗し、統治機構は崩壊しています。 ●キエフでは、独立広場を占拠する人々は革命の継続を訴え、影響力を保持しています。 ●国民融和のために大統領選挙がますます重要性を増しており、ロシアの協力がカギとなっています。 さてまず東部の状況です。 11日東部のドネツク州とルガンスク州で親ロシア派が、何の法的手続きも踏まないまま、両州の自立を問う住民投票を強行しました。人民共和国と称する親ロシア派は、「圧倒的な多数で国家的自立への支持を得た」として独立を宣言しました。しかし極めてずさんな住民投票に何の法的な効力は無いのは明らかです。 現地の取材の実感からは、