貸し切りバスを使い、首都圏でツアー事業を展開するはとバス(東京都大田区)の利用者数が増加している。2002年6月期を底に増加に転じ、今6月期も前期比3.4%増を達成する見通し。躍進の秘密は、年間約200コースを用意し、顧客に常に「新鮮な感動」を与え続ける企画力にあるようだ。 同社が設定するツアーのなかでも、毎回、発売と同時に完売になるコースがある。「江戸味覚食い倒れツアー」がそれ。朝食の築地のすしに始まり、昼食は浅草で天ぷら、夕食には柴又でうな重と、伝統料理を老舗店で味わえるという内容だ。 食事だけにとどまらず築地市場でのショッピング、浅草・仲見世の散策などの観光もできて、料金は9980円(子供6480円)と割安。同ツアーを企画した守屋友博主任は「おやっと思わせる斬新な発想に加え、値ごろ感を持ち併せないと顧客をなかなか呼び込めない」とバスツアー事業の厳しい現状を明かす。「浅草&東京タワ