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ブックマーク / blog.tatsuru.com (7)

  • 大飯原発再稼働について - 内田樹の研究室

    野田首相が大飯原発の再稼働に向かう決意表明を行った。 首相は記者会見で「原発を止めたままでは、日の社会は立ちゆかない。原発は重要な電源だ」とし、「国民の生活を守るため再稼働すべきだというのが私の判断だ」と断言した。 その根拠として、首相は政府が一年以上かけて安全対策を講じたことを挙げて、「原発の安全性は実質的に確保された」とした。 首相が「国民の生活」と言うのは、長期的には電力料金の値上がりによるコストの上昇、それによる製造業の国際競争力の劣化、それによる生産拠点の海外移転、それによる産業の空洞化、それによる雇用の喪失というスパイラルのことであり、短期的には「突発的な停電が起これば、命の危険にさらされる人もいる」という生命リスクのことである。 橋下徹大阪市長も、再稼働反対を撤回した根拠として、「病院はどうなるのか、高齢者の熱中症対策はできるのか。そう考えると、原発事故の危険性より、目の前

    usataro
    usataro 2012/06/11
    「原発再稼働の判断は「会社経営者」というスタンスで考える人にとっては合理的である。けれども、国家の統治というスタンスから考えた場合には熟慮を要する問題である。」
  • 利益誘導教育の蹉跌 - 内田樹の研究室

    「世界に通用する人材育成」をめざして橋下徹大阪市長が府知事時代に始めた「TOEFL上位校に破格の助成金を与える施策」が行き詰まっている(朝日新聞5月11日朝刊)。 府は50校分5億円の助成金を準備したが、参加校はわずか8校。基準点をクリアできたのは4校。すべて私立だった。 一位の関西学院千里国際高等部は私も入試部長時代に営業に行ったことがあるが、帰国子女が多く、ほとんどアメリカのハイスクールみたいな雰囲気の学校だった。 授業を英語でやる学校とふつうの公立高校が英語のスコアを競っても勝負にならない。 助成金1800万円を受け取った千里国際は、生徒全員にiPadを配付したそうである。 でも、受け取った側もあまり浮かない顔をしている。 英語で授業をやっている学校がハイスコアを取るのは当たり前で、「現実に通用する英語教育大阪全体で実現する」という政策の成否とはあまり関係ないのですが・・・という教

    usataro
    usataro 2012/05/11
    財務省はこのロジックの裏返しで、教育は自己投資だから自己責任で金払えという論理で教育費削減を正当化している。まさに亡国の政策。
  • 教育のコストは誰が負担するのか? - 内田樹の研究室

    増田聡くんがツイッターで、奨学金について考察している。 もう奨学金という名称を禁止すべきではないか。学生向け社会奉仕活動付きローンとか、強制労働賃金(返済義務あり)とか、いいのがとっさに思いつかないけど、現実を的確に解釈しかつ人口に膾炙するキャッチーな概念をこういうときにこそ考案するのが人文学の仕事なのではなかろうか。マジで。 すくなくとも現状の奨学金は奨学金ではなく貸学金と呼ぶべきだよな。 貸学金:たいがくきん。うっかり借りてしまうと社会奉仕を義務づけられ単位取得が滞りしまいには退学に追い込まれてしまう、恐ろしい学生ローンのこと。 今知ったんですが「貸学金」という言葉は中国語に存在しまして、うちの留学生の王さんにきいたところを総合するとほぼ日の学生支援機構「奨学金」と同種の学生貸付制度であるようだ(99年開始だとのこと)。一方で、中国には返済不要のちゃんとした奨学金も存在する。よっぽど

    usataro
    usataro 2010/10/22
    財務省主計局文科省担当だった官僚は「教育のリターンはどこに帰着するのでしょう。これは、まずは学生本人に帰着するところが大です。」と言ってる。まず財源握ってる財務省がそう考えてるのは確か。http://bit.ly/4DA6T7
  • 追悼レヴィ=ストロース - 内田樹の研究室

    20世紀フランスを代表する思想家で社会人類学者のクロード・レヴィ=ストロースが10月30日、死去した。100歳。 第二次大戦中に亡命した米国で構造言語学を導入した新しい人類学の方法を着想、戦後フランスで実存主義と並ぶ思想的流行となった構造主義思想を開花させた。「未開社会」にも独自に発展した秩序や構造が見いだせることを主張し、西洋中心主義の抜的な見直しを図ったことが最大の功績とされる。 サルコジ大統領は3日の声明で「あらゆる時代を通じて最も偉大な民族学者であり、疲れを知らない人文主義者だった」と哀悼の意を表した。 1908年11月28日、ブリュッセルのユダヤ人家庭に生まれた。パリ大学で法学、哲学を学び、高校教師を務めた後、35年から3年間、サンパウロ大学教授としてインディオ社会を調査。41〜44年にナチスの迫害を逃れて米国に亡命、49年の論文「親族の基構造」で構造人類学を樹立した。 自伝

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    usataro 2009/11/04
    「自己史がそのまま哲学史であるような一種の幸福な自己肥大の中に生きた青年たち。」
  • ご飯を作り、お掃除をすることの英雄性 - 内田樹の研究室

    午から取材。BPという雑誌の村上春樹特集。 村上作品はどうして世界的なポピュラリティを獲得したのか、という問いに対して、「ご飯とお掃除」について書かれているからであろうとお答えする。 世界中、言語や信教や生活習慣がどれほど違っていても、人々は「ご飯を作り、掃除をする」ということにおいて変わらない。 いずれも人間にとって質的な営みである。 「ご飯を作る」というのは、原理的には「ありもの」を使って、そこから最大限の快楽を引き出すということである。 金にものを言わせて山海の珍味を集め、腕のいいシェフに命じて美を誂えさせるというのは「ご飯を作る」という営みの対極にある。 「ご飯を作る」というのは、人類史始まって以来のデフォルトである「飢餓ベース・困窮ベース」に基づいた営みである。 その基は「ありものを残さず使う」、もっと平たく言えば「えるものは何でもう」である。 村上春樹作品には「ご飯を

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    usataro 2009/06/24
    村上春樹の話としてではなくても面白い話だな。
  • 1Q84 読書中 - 内田樹の研究室

    『1Q84』読書中。 もったいないのでちびちび読んでいる。 何誌からか書評を頼まれたが、最初に『週刊文春』の山ちゃんからを送ってもらってしまったので、渡世の仁義上、あとはお断りする。 ぜんぶにそれぞれ違う内容の書評を書くというのも考えてみると楽しそうであるが、遊んでいる暇がない。 まだメディアでは書評が出ている様子がないけれど、みんなどうしているのだろう。 私はひたすら「ゆっくり」読んでいるので、今 Book 2 の中程である。あと4分の1しか残っていない。 子供の頃には、面白いを読んでいて、残り頁がだんだん減ってくると「ああ、楽しい時間もあとわずかだなあ」と悲しくなった。 どこか「ダレ場」が来たら、そこで読むスピードを落とそうとするのだが、それがないのが「面白い」の面白い所以であって、結局、「あああ」と言っているうちに最後まで一気に読んでしまうのである。 そういう残り頁数が減ってく

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    usataro 2009/06/04
    「ワイン片手に夕暮れのベランダで、パスタを茹でているあいまに読んだ」「パスタ本」!/昔の村上春樹って「スパゲッティ」って言ってたように思うけど、最近はパスタになっちゃったのかな。
  • あれから40年 - 内田樹の研究室

    修士のクロダくんが論文について相談に来る。 修論のテーマは「学生運動」だそうである。 40年前の学生運動のことについて調べたいという。 私が彼女の年齢のとき(1973年)、その40年前というと、1933年である。 ヒトラーが政権を執り、松岡洋右が国際連盟の会議場から歩き去り、滝川事件が起きた年である。 どれも、私にとっては「ジュラ紀ほど大昔の話」である。 だから、ナチスが政権を執ったときのことをリアルタイムで知っている人なんかの話を聴くと、「生きる現代史」みたいな古老だと思っていた。 けれども、よくよく考えてみたら、私自身がもう彼女たちの世代から見たら「歴史事件を語り継ぐ」古老の立場にいたのである。 69年の全国学園闘争とは何であったのか、お嬢さん、それをこの老人に聴きたい、と。 ほうほう、それは奇特な心がけだのう。 だが、あの話を若い方にご理解いただくためには、明治維新から説き起こさね

    usataro
    usataro 2009/01/10
    68年の学生運動の頃の学生って戦後生まれのはずだから、敗戦直後の話と一緒くたにするのには違和感があるなあ。
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