時間だけが流れている。もし雲も流れているとしたら、雲は時間だった。 まず為すべきことは、とジジェクは書いている。対立から<みずから>を差し引くことだと。傍観者であるときにこそ、その対立から<わたし>を引いてしまえば、残るのは偽の対立だけである。対立する二項から引かれる第三項がつねにあり、真の対立は、対立する二項と、あらかじめ減算された第三項とのあいだの敵対である。 というわけで、真の敵対を表す数式は<1+1=3>となる。自民民主の敵対と真に対立する「急進的な解放的政治」があり、その第三項は、あらかじめ排除された政治のなかにある。脳死か心臓死かという敵対に真に対立するのは<完全な死>である。 享楽は、即自的には際限がない。名付け得ないものの暗愚な過剰であり…、と別のページに書かれている。その唯一の任務は、みずからの享楽を実現するために、みずからを制限することである。脳内の放埓な享楽のイメージ