ブックマーク / hiroki-hayashi.hatenablog.com (209)

  • 「海洋国家日本の構想」高坂正堯 - 手探り、手作り

    「海洋国家日の構想」高坂正堯 中公クラシックス 2008 書に収められた論文が書かれたのは1963年から64年にかけてだから60年前ですか。いや凄い。深い学識、広い視野、大きな構想。なんて気持のいい文章だろう。丸谷才一がどこかで「偉い学者が書いた薄いを読め」と言ってゐたけれど、このなんかまさにそれぢゃないかしら。 高坂さんのは学生時代に「文明が衰亡するとき」を読んで感銘を受けた記憶がある。大学の購買部に「講師の推薦図書」みたいなコーナーがあり、そこに並んでゐたのに興味をひかれて買ったのだ。なつかしい。 1934年生まれということは井上ひさしと同年か。63歳で死去は当時としても短命だろう。早すぎる。いまは70歳がちっとも稀ではなく、そこからの10年をどう生きるかというのが問題となってゐる。政治・社会システムの劣化と貧困化が急速にすすんでゐるからこれからはあやしいが。 理想や価値を保

    「海洋国家日本の構想」高坂正堯 - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/04/17
    今よんでも考えさせられますね。
  • 「対談 中国を考える」司馬遼太郎 陳舜臣 - 手探り、手作り

    「対談 中国を考える」司馬遼太郎 陳舜臣 文春文庫 1983年 1974年から77年にかけての対談。司馬遼太郎が繰り返し(あるいは、執拗に、と言ったほうがよいか)日人には普遍がわからない、普遍を中国に学ばないと日は滅びるという意味のことを語ってゐる。 その予言は的中した、あるいはそうなりつつあるかもしれない。同時に、普遍に背を向けて心地よい特殊性のなかに閉ぢこもろうとしてゐるのは、中国も、いやどこの国も同じではないかという気もする。 もちろん、だから開き直ってよいというのではなく、なお中国に学ぶべきとぼくは考えるんだけどもね、どうですかね。 司馬 こういうことを考えると、日はやっぱり元禄時代に開国すればよかったと思う。元禄時代に黒船が来てたら開国しましたよ。徳川幕府は倒れます。簡単です。さらに歴史にもしがいえるとしたら、戦国のころに入ったキリシタンをそのまま大事にしていれば、世界性が

    「対談 中国を考える」司馬遼太郎 陳舜臣 - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/04/09
    言われてみれば、普遍的なもの絶対的なものって意識したことないかも。 変化を嫌う割に「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」な日本人?
  • 犬の歯石 - 手探り、手作り

    チャコの歯に歯石が付いてゐるのを発見した。犬は三日で歯石ができるよと友人は言った。歯磨きはイヤがる。だから初めのうちは指にガーゼを巻いて噛ませて遊んでゐた。ときどき歯磨きガムを与えた。 そのくらいで汚れも臭いもない、綺麗な状態が保たれてゐた。だから油断した。ガーゼ遊びも、ガムの量も減らした。まあ大丈夫なんだろうくらいに高を括ってゐた。そうしてあるとき口を覗いたら茶色の歯石が付いてゐた。しまったと思った。 昨日、年に一度の混合ワクチン接種のために病院へ行った。先生はこれくらいなら大丈夫だと言った。進まないように歯磨きをがんばりましょうと。 それで最近は毎日ガーゼ遊びをさせてゐる。適当な長さに切って両端を結んでダンゴをつくると、前足で把持するのと口で噛むのにいい按配になる。ガムの頻度も増やした。 人も犬も長生きになって身体各器官のメンテナンスが重要となってゐる。歯も目も足も、健康に年を重ねても

    犬の歯石 - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/04/02
    きちんと歯の手入れをしてくれるご主人様で、チャコちゃん幸せ~
  • 「インド美術」ヴィディヤ・デヘージア - 手探り、手作り

    「インド美術」ヴィディヤ・デヘージア 著、宮治昭・平岡三保子 訳 岩波書店2002 自分で簡単な年表をつくり、地図を横において、ゆっくり読んだ。最高に面白かった。再読三読すべき名著だと思う。時間をおいて読み返したい。 さきほど投稿した「日米地位協定」には日はひどい国だと書いたが、こういうを簡単に母国語で読める日の翻訳文化当に素晴らしいと思う。ありがたい。 ぼくはインド古典舞踊カタックを学んでゐるから主たる関心は舞踊史にある。しかし舞踊に関する書物は多くないし、そもそもぼくは「全体」というものに関心がある。文化の総体を把握したい。そして総体と個別的現象との関係を考えたい。 だから文学作品を読むし、思想・哲学のも読む。いろいろな方向からアプローチしていくと少しづつ知識が積み上がり、そこから全体の姿が立ち上がってくる気がする。いまはまだぼんやりと遠くに望見されるような感じだけれど。

    「インド美術」ヴィディヤ・デヘージア - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/03/25
    レンガも皿も同じ土からという例えが分かりやすかったです。16は、1になるまで半分にできるからでしょうか。
  • 日本人の規律について - 手探り、手作り

    先週の水曜日のクラスで、ヌータン先生はぼくに日人の規律について説明を求めた。頭の中にいろいろ言いたいことがあったが、英語が苦手でうまく話すことができなかった。先生は「ヒロキが英語を話すのが苦手なのは知ってゐる。だから文章を書いてグループにシェアしてほしい」と言った。 ぼくはまづ日語で書き、それを DeepL で翻訳し、ときどき ChatGPT の意見を聞き、「Discipline on Secular island」という文章を完成させた。 以下は日語の元原稿である。機械に翻訳させる前提で書いたので、仮名遣いも漢字も標準的なものにしてある。 デーヴァダーシと芸者 先日のクラスでヌータン先生は日の芸者に言及されました。その趣意はどのような舞踊であっても反復的な訓練がなければアートと呼べる水準には達しない。それはカタックであろうと日の芸者文化であろうと共通しているはずだというものでし

    日本人の規律について - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/03/20
    読んでなるほどと思いました。西洋を選択したという歴史や抽象的なものに対する理解の低さ、現実と非解離できない思考など、言われるまで気がつきませんでした。素晴らしいです。
  • 「文化大革命と現代中国」安藤正士、太田勝洪、辻康吾 - 手探り、手作り

    文化大革命と現代中国」安藤正士、太田勝洪、辻康吾 岩波新書 1986 文化大革命とはなんだったのだろう。を読むとなるほどこういう経緯からこういうことが起ったのかと順序や出来事は理解できるが、内在的な感覚、体感としてはもうまったく理解できない。だからやっぱり分からない。 新しい秩序を作ることとそれを維持することはまったく異なる二つの営みなのだという感じを強くもった。清朝末期から西洋と日の帝国主義に蹂躙されてきた中国に新しい秩序を建設したのが毛沢東だ。 中国は人類史において、常にではないかも知れないが、かなり長いあいだ最も進んでゐる国であったし、最も豊かな国だった。異民族から侵略されることがあっても文化的には逆に呑み込んできた。だから中華文明は途絶えることがなく、元はモンゴル人の、清は満州人の王朝だが「正史」に入ってゐる。 その中国が近代に入って初めて文明レベルで敗北を味わった(この屈辱

    「文化大革命と現代中国」安藤正士、太田勝洪、辻康吾 - 手探り、手作り
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    usayusadosa 2023/03/17
    確かに、何かを始めても、それを維持できないってこと多々あります。
  • 「一下級将校の見た帝国陸軍」山本七平 - 手探り、手作り

    「一下級将校の見た帝国陸軍」山七平 文春文庫 1987 昨今、戦前回帰とか新しい戦前という言葉が現在の政治状況に警鐘を鳴らすために使われる。なるほど第二次安倍政権からこっちの凄まじい劣化をみると確かに大日帝国の末期はこんな感じだったのかも知れないと思う。 しかしこのを読んで、妙な感想だが、まだまだこんなものぢゃないと思った。ひどすぎる。直視できないほどの醜悪なまでの愚かさのために、いまだあの戦争の総括ができず、だから戦前を美化する似非愛国者が登場するのかもしれない。 戦争はごめんだ。戦争がなくても不幸や苦難はあるが、戦争だけはごめんだ。戦前を美化する似非愛国者は外交努力を放棄して軍事費増大を叫んでゐる。彼らがあのように楽しげに隣国との軋轢を招来するような議論に陶酔できるのは、精神が完全に宗主国アメリカに依存してゐるからだ。 アメリカに奉仕追随してゐれば安心だという依存心が日国と日

    「一下級将校の見た帝国陸軍」山本七平 - 手探り、手作り
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    usayusadosa 2023/02/27
    悲劇や犠牲を美徳にする考え方はぞっとします。「はじめに言葉無し」もに成程です。言葉を奪う、大声を出せる人のみのがなり立てる声が響く世の中に危険を感じます。
  • Kanak Rele - 手探り、手作り

    昨日2月22日(水)はダンスレッスンが休みになった。カナク・レレ(Kanak Rele)さんが亡くなったからだ。 カナク・レレさんはインド古典舞踊・モヒニアッタムのダンサー。幼少期からカタカリとバラタナーティアムを学び、28歳でモヒニアッタムに転じた。 検索するとたくさん記事が出て来た。 読んでみると確かにすごいひとだ。様々な功績が挙げられてゐる。 まだ女性差別が激しかった時代にカタカリにおける女性の役割を拡大させたこと。インドで初めて舞踊学の博士号を取得したこと。舞踊の専門学校である Nalanda Nritya Kala Mahavidyalaya(以下、ナーランダ舞踊学校と略)を設立したこと。そしてそのナーランダ舞踊学校をムンバイ大学の提携校にすることでダンスで正式な学位を取れるようにしたこと。 ぼくのグル、ヌータン先生は去年までそのナーランダ舞踊学校で20年近く教えてゐた。だから当

    Kanak Rele - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/02/24
    インドでは、「踊る」ということは単なる芸事ではないということなんですね。すごいです。
  • 「砂漠と異人たち」宇野常寛 - 手探り、手作り

    「砂漠と異人たち」宇野常寛 朝日新聞出版 2022 すてきな装丁。写真が下手ですみません🙏 宇野さんの影響を受けて最近「ガンダム」を見てゐる。Amazonプライムに第一シリーズが入ってゐた。これまでテレビシリーズも映画もまったく見たことがなかった。こんなに面白いのかと衝撃を受けてゐる。夕飯時に一話見るのが最近の日課だ。宇野さんに感謝。 「砂漠と異人たち」は閉ぢたネットワークの中の相互評価のゲームから逃れる方法を探求した。アラビアのロレンスのように外部に砂漠を求めるのでなく、「ここ」に砂漠を発見する力を得るにはどうしたらよいか。村上春樹のように女性の犠牲を前提とした矮小な父性に依らずに自立するにはどうしたらよいか。 特に村上春樹論が刺激的だった。 (・・・)村上春樹の小説に登場する男性主人公たちは、「僕」は、失われた「直子」を求め続けていた。それは、無条件の承認を与えてくれる「母」のよう

    「砂漠と異人たち」宇野常寛 - 手探り、手作り
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    usayusadosa 2023/02/24
    確かに、「正しい」から相手を論破できるわけでは無いですね。
  • 「中国哲学」宇野哲人 - 手探り、手作り

    中国哲学」宇野哲人 講談社学術文庫 1992 周の衰微と諸子百家の登場 周の権力が強かった時代には新奇の言論をなすものを罰する「造言の刑」が行われてゐた。しかし衰微につれてこれがなくなり、諸子百家が自由勝手に自説を発表するようになった。 また強国の弱体化により群雄割拠の時代に入り、列強が対峙して始終戦争が絶えない世となった。軍事費のために租税が重なり、人民は塗炭の苦を強いられてゐた。 かかる時代に於いては、苟も志ある人は、いかにもして此の人民の困苦を救いたいと考えるであろう。又有為の志を抱きて、覇気満々たる人は、風雲に再会して、自分の手腕を振るおうということを考えるであろう。即ち周室の喪乱は、ここに二様の思想を惹起するに至った。 一は天下の喪乱に乗じて大いに自分の手腕を振い、抱負を実行しようという英雄豪傑の士である。又一は天下の喪乱を哀み、生民塗炭の苦を救おうという志士仁人である。前者は

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    usayusadosa
    usayusadosa 2023/02/19
    造言の刑初めて聞きました
  • 「中国思想」宇野哲人 - 手探り、手作り

    中国思想」宇野哲人 講談社学術文庫 1980 君たる人は天の子である。万民は庶子である。 天の信仰は昔から現在まで政治・道徳・宗教等の根思想になっている。それでまず天の意味を言わねばならぬ。天はただ有形の青空と見ることもあるが、しかしあの高い青空の上に神様がおる。その神様をあるいは皇天とも、上帝とも、また続けて皇天上帝とも言う。これを体用に分けていうと、天というときは体をいい、帝というときは用をいう。換言すれば天その物をいうときは天といい、万物を主宰するというときは帝という。天というときは人格の観念がはっきりせぬことがあるが、帝というときは人格の観念がはっきりしている。 31-32頁 天は人間をして各々その生を遂げしめようというには、何か適当な方法がなければならぬ。それで天は万民のなかで最も優れている聡明叡智の人を見出して、これを特別に抜擢して、万民の君として、万民の師として天に代って

    「中国思想」宇野哲人 - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/02/14
    中国の思想、故事成語の話を読んだ程度の知識しかないのですが、面白いですね。
  • 試験とフレンチトースト2023 - 手探り、手作り

    ビックリ 1日(水)から新しい職場で働きはじめた。3日間だけの印象だけれど、すごくよい環境でおどろいてゐる。みなさんやさしく、ゆっくり慣れていけるように余裕をもったスケジュールを組んでくださってゐる。デジタル化が進んでゐて紙に印刷した文書が少ない。だから個人のデスクというものがなく毎日パソコンをもって好きな席に座る。 昨年末に期間限定で働いた出版社と比べると、生産性はひょっとしたら3倍くらいになるかも。そこは経理ソフトで管理して、エクセルで管理して、紙で管理して、というようにアナログのうえにデジタルを上乗せするせいで無暗に複雑なことになってゐた。 すごく開放的。入社から数年目以内の若い女性が大活躍してゐる。管理職のひとが開明的なのだと思う。年齢や性別や雇用形態による差別はあってはならないという意志を感じる。あるんですね、こういう職場が。 むしろぼくのほうが属性を意識しすぎてゐたらしく、帰り

    試験とフレンチトースト2023 - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/02/06
    よい職場で良かったですね。デジタルでの管理は、資料をなくすことも無くて助かります。
  • お尻まわりの毛 - 手探り、手作り

    ペットショップに行ってきた。いつもはシャンプーコースだけなのだけれど、今日は追加でお尻まわりの毛のカットをお願いした。オシッコのときに後ろ足を開いてお腹の下の方をペタっと地面につけるので、どうしてもオマタが汚れてしまうのだ。 これまでそんなに気にならなかったけれど、毛が伸びたのだろう、ちかごろ汚れと毛玉が気になりだした。ところがオマタをさわろうとするとすごくイヤがるから掃除できない。 いま思い出したのだが、なぜこれまで気にならなかったかというと、たぶん2021年の12月に避妊手術をして、そのときにお腹からお尻にかけての毛をみんな剃ってしまったからだ。 そこから少しづつ毛が伸びて1年くらい経ち「切らないとまづいな」というところまできたのだ。きっとそうだ。 今回は剃ったのではなく適度に切っただけだから1年はもたないだろう。まあ様子見だな。シャンプーお疲れ様でした🐶 View this pos

    お尻まわりの毛 - 手探り、手作り
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    usayusadosa 2023/02/01
    うちの犬もシャンプーするとこんな顔をしていました(≧∀≦) お尻まわり、すっきりして快適ですね。
  • 唐揚げ定食 - 手探り、手作り

    2月からの仕事が決まった。3つの派遣会社から73の仕事にエントリーし、そのうち社内選考を通過したのが5つで、職場見学に行ったのがふたつで、ふたつめのところに決まった。産休に入るかたの代替で来年4月までの期間限定の経理の仕事だ。 シューカツのためには、条件を決め、期限を決め、期限が近づいたら条件を下げる、という三段の構えが必要だ。ぼくはそろそろ条件を下げなければと考えてゐたぎりぎりのところでなんとか滑り込むことができた。 ぼくは「所定労働+残業+通勤」時間を出来るだけ減らしたいと考えてゐるので、けっこう条件にうるさい。理想は週4勤務とかなのだけれど、そのためにはかなりの高時給であらねばならず、しかるにぼくはキャリアチェンジしたばかりなので、まだ無理である。 週5で一日8時間はしんどいので、所定労働時間が7時間のところを探した。けれどもぜんぜん決まらない。仕方なく8時間のところに応募したら選考

    唐揚げ定食 - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/01/28
    おめでとうございます! 大事な物を見極めバランスを取るって難しいですが大事ですね。燃え尽きちゃったら何も残らないですもね。
  • 「すずめの戸締まり」 - 手探り、手作り

    すずめの戸締まり」2022 日 監督:新海誠 声:原菜乃華、松村北斗、深津絵里、神木隆之介 ほか www.youtube.com こまった。どうしよう。素晴らしいなあという気持ちと、期待ほどではなかったという気持ちと両方があって整理がつかない。絵はとてもつもなく綺麗なんだけれど、後半に入ると物語に乗れなくなる。 正直にいうと、アマゾンプライムで配信されてゐる冒頭12分が特別によくて、ほんとに素晴らしくて最高なんだけれど、そこがピークだった。 なんというか演歌歌手がJポップを歌うのを聞いたときのような感じだ。声もピッチもリズムも完璧で、その歌唱力に圧倒されるのだけれど、その歌唱力は演歌のためにあるのではという冷めたツッコミが浮かんでしまう。「こぶし」を聞かせてよ!っていう。 国民的映画作家になってしまったためか、「すずめの戸締まり」には新海的「こぶし」がほとんど完全に消えてゐるように感じ

    「すずめの戸締まり」 - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/01/25
    ちらっと見たシーンで椅子が動いていたので「ふたりのイーダ」のような感じかと思っていましたが、違うんですね
  • 「MERU/メルー」 - 手探り、手作り

    「MERU/メルー」2015 アメリカ、インド 監督:ジミー・チン、エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ www.youtube.com 登山家のコンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズタークの3人がヒマラヤ山脈にあるメルー峰の「シャークスフィン」登頂に挑戦する姿を追ったドキュメンタリー映画。 「シャークスフィン」はサメのひれという意味で、サメのひれみたいにツルツルで直覚にそそり立ってゐることからそう名付けられたらしい。 メルー峰もシャークスフィンもまったく知らずに見たら、心底衝撃を受けた。「シャークスフィン」はぼくのようなド素人が見てもエベルストよりかなりむづかしそうだ。 だってほとんどずっと崖ぢゃないですか。テントなんかあれどうやって吊るしてゐたのか。あの崖で、氷点下30度で、雪が降ってるわけで。。。 こんなことに挑戦して成功させる人間がゐるとは。人類が地球上のほとんどあらゆる場

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    usayusadosa 2023/01/19
    登山のドキュメンタリー映画を見ると「カメラマンもすごいな」と思います。想像を絶する世界ですよね。……芥川龍之介の怪談物読み始めました。すごく面白い。hirokiさんのブログのお陰。
  • 「免疫学者が語る パンデミックの「終わり」と、これからの世界」小野昌弘 - 手探り、手作り

    「免疫学者が語る パンデミックの「終わり」と、これからの世界」 小野昌弘 筑摩書房 2022 コロナパンデミックがはじまって3年が経過した。みんないろいろ我慢したり、自分の考えと違ったことを要請されたりして、憤がたまってゐる。 憤がたまると、コロナなどウソなのだという騒動系の議論や、ワクチンは人口削減計画の一環なのだという陰謀系の議論に惹かれてしまう。その種の考えに深入りするとなかなか出てこられなくなるのでやっかいだ。 また、この憤が高齢者は社会のお荷物だみたいな議論に向かってしまうのもよろしくない。コロナで危険なのは高齢者だ、なぜ逃げ切り世代の老人たちのためにこんなに我慢して、これほど税金が投入されるのか、けしからん。というような。 とにかく社会に憤がたまらないようにしないといけない。そのために政治はもっと「説明」をしてほしい。いまどういう状況で、これからどういう状況にもっていき

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    usayusadosa 2023/01/17
    エンデミックという言葉、初めて知りました。説明はちゃんとして欲しいですね。同じ事を丁寧に繰り返すとかでなく、時間が経ったら興味が無くなるからそれまでなあなあにしておくというのではなく。
  • 「ジョブ型雇用社会とは何かー正社員体制の矛盾と転機」濱口桂一郎 - 手探り、手作り

    「ジョブ型雇用社会とは何かー正社員体制の矛盾と転機」濱口桂一郎 2021 岩波新書 日型雇用システムのどのあたりに問題があるかがわかった。そして、それがどうも短期的に解決できるような問題ではなさそうだという印象をもち、まあ問題というのは常にそういうものかもしれないが、気になった。ううむ、厳しい。 ぼくが強く感じたのは、これは究極的には日社会が男女平等をどうやって実現するかという問題なんだということ。強めのことばをつかえば、男尊女卑をいかに克服するかというはなし。 正社員の働きかたはメンバーシップ型で、非正規のそれはジョブ型である。日型雇用システムは従来メンバーシップ型が支配的で、特徴は終身雇用と年功序列と企業別労働組合。これを支えるのは性別にもとづく役割分担。男が外で稼ぎ、女が家内を守る。 教育もこれに対応してゐて、職業教育は会社に入ってからおこなわれ、入社時点では特定の技能をもた

    「ジョブ型雇用社会とは何かー正社員体制の矛盾と転機」濱口桂一郎 - 手探り、手作り
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    usayusadosa 2023/01/15
    日本以外は職務が規定されるんですか! うらやましいです。業務を選べなくて挫折することあります。
  • 「一九八四年」ジョージ・オーウェル - 手探り、手作り

    「一九八四年」ジョージ・オーウェル 訳:高橋和久 ハヤカワ epi 文庫 2009 翻訳が素晴らしいですね。とても読みやすい。 終盤、オブライエンによる拷問あたりからの展開はとても興奮した。オーウェルの筆もここがいちばん冴え、熱を帯びてゐるように感じた。「全体主義の魅力」というものがよくわかる。知的でカッコイイ。支配欲を満たし、全能感に浸らせてくれる。 哀しいことに、ウィンストンとジュリアは互いを裏切ってしまい、ふたりの愛情生活はどうやら終わりのようだ。まことに「見事な」拷問で、心底おそろしかった。あの拷問をやられてしまっては転んでも仕方ないという気がする。 だからああなるまえに全体主義の芽をつんでおかねばならないのだろう。それは自己を越えた圧倒的な存在に自發的に服従して一体化することで全能感を得ようとする心理、人間の弱さ。 「覚えているかね?」オブライエンは話を続けた、「君は日記に書いた

    「一九八四年」ジョージ・オーウェル - 手探り、手作り
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    usayusadosa 2023/01/09
    全体主義怖いです。抜粋の部分で、もう駄目だと思いました。
  • 「現代思想2022年12月号 特集=就職氷河期世代/ロスジェネの現在」 - 手探り、手作り

    「現代思想2022年12月号 特集=就職氷河期世代/ロスジェネの現在」青土社 雨宮処凛、生田武志、杉田俊介の三氏による巻頭鼎談「この荒野のような世界で」が面白い。生田武志さんの次の発言に同意。 生田(・・・)非正規雇用の問題というと派遣の問題が言われがちですが、実は派遣はこの二〇年間、微増しかしていなくて、先ほど杉田さんも言われたように、昔から多いのも増えているのもパート労働者です。パート労働者は主婦が中心で、しかも正規労働者との賃金差が世界的に見てもきわめて大きい。 日は一貫して「夫が正社員、がパート労働と家事」という性別役割分業を続けている。これが続く限り、男性は長時間労働、女性は低賃金で不安定雇用というパターンは変わりません。僕はこれが日の労働問題の最大のポイントだと思っています。個人的にはオランダモデルのワークシェアリングのように、男性も女性も短時間の正社員で家事や育児を分担

    「現代思想2022年12月号 特集=就職氷河期世代/ロスジェネの現在」 - 手探り、手作り
    usayusadosa
    usayusadosa 2023/01/04
    すごくよく分かります。お世話してくれるお母さんかお手伝いさんがいることが前提のシステム。さらに家事を家族愛に依存する思想。小学の道徳で母は見返りを求めず家事をやって当然。子もそれに倣えって教材有る。