「朝日新聞」3月14日付朝刊の記事に“第2の吉田調書誤報になりかねない”との声が上がっている。1面トップを飾ったその内容は“鹿児島県の川内原発周辺に設置されたモニタリングポストは80マイクロシーベルトまでしか測れず、住民避難の判断に使えない”というもの。が、そもそも件のモニタリングポスト「NaI式検出器」は低線量の検出を目的とするもので、高線量率カバーのためには、電離箱式検出器が併用されている。東京工業大学原子炉工学研究所の松本義久准教授は「併用するのは、日本だけでなく、世界の常識。記事にはその説明もありませんでした」と語る。 *** 1面トップにデカデカと掲げられた見出し(「朝日新聞」3月14日付朝刊) 松本准教授は、朝日が「使えない」と書いたNaI式検出器の優れた点を次々と明かす。 「事故の際、放射線値はいきなり上がるわけではない。バックグラウンドレベルから、NaI式で測れるレベルを通