昔昔のある日のこと、若者が歩いていると一羽の鶴に出会いました。 見ると鶴はかわいそうに、羽から血を流して倒れています。 若者は思いました。 「おお、こりゃいいカモだ。こいつを治してやると将来メリットがあるに違いない。」 そして若者は手厚く鶴を看病してやり、数日後鶴は嬉しそうに空に帰って行きました。 空をクルクルまわりながら、お礼を言っているかのようでした。 若者は村に行き、「俺はこんなに偉いやつだ、こんなことをしてやった」と 触れ回りました。 またある冬の寒い日、若者が家にいると、きれいな若い娘が尋ねて来ました。 聞くと、今夜泊まる宿がなくて困っているとのこと。 若者は思いました。 「おお、若くてきれいな子だ。こいつを泊めてやればいいことがあるに違いない。」 そんな汚い心は隠して若者は 「そうですか、それはお困りでしょう、どうぞ泊まって行って下さい。」と 快く娘を迎え入れました。 そして村
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