オックスフォード大のマイケル・A・オズボーン教授=東京都渋谷区で2023年1月27日午後3時58分、辻本知大撮影 「今後10~20年以内に47%の仕事が機械に奪われかねない」。2013年に発表された一本の論文が世界に衝撃を与えた。タイトルは「雇用の未来」。AI(人工知能)の急速な発展が世界を変えると予測した意欲作だ。あれから10年。見通しは正しかったのか。共著者の英オックスフォード大、マイケル・A・オズボーン教授に聞いた。【聞き手・辻本知大】 Eコマース、事務自動化「予測通り」 ――「雇用の未来」の予測は当たりましたか? ◆一部は正しかったが、一部は間違っていたというのが現時点での評価でしょう。Eコマース(電子商取引)の発展は予想通りでした。AIが事務仕事を自動化するとの指摘も、コールセンターなどで一部実現しています。予想を完全に上回った分野もあります。その代表が(膨大な言語を学習し、文章