安元誠志郎ちゃんが書き写した路線図や運行表は100枚を超える=北九州市小倉北区で2019年9月20日、宮城裕也撮影 北九州市内を走る西鉄バスの停留所の表示ミスを次々と指摘し、修正につなげている幼稚園児がいる。同市小倉北区の安元誠志郎ちゃん(6)は、字を覚える前から運転手ごっこをしたり、運行表を書き写したりしてきたバスマニア。今では西鉄バスの市内路線図をすっかり覚え、指摘したミスは7件に上る。 誠志郎ちゃんが表示ミスを指摘するようになったのは今年2月ごろ。同市小倉北区大手町の「ソレイユホール・ムーブ前」バス停の「主な行き先」表示に「小倉北区役所前」がないことに気づいた。父隆治さん(41)が同社にメールで問い合わせて記載漏れが判明、4月ごろ修正された。 その後、同区の「検察庁前」「金田」各停留所でも、実際には行かない目的地が書かれた表記を発見。やはり同区の砂津停留所では、ある系統の行き先に別系
厳しい表情で記者会見に臨む加藤勝信厚労相=東京都千代田区で2018年8月28日午前10時38分、小川昌宏撮影 中央省庁による障害者雇用の水増し問題で、厚生労働省は28日、昨年6月1日時点の国の33行政機関の雇用率の調査結果を公表した。約8割にあたる27機関で計3460人の不適切な算入があった。また、一部の省の幹部は取材に、過去に死亡した職員を障害者として算入し、意図的に雇用率を引き上げた例があったと証言。政府は弁護士を含む検証チームを設置し原因究明を進めるとともに、再発防止策を10月にもとりまとめる。 厚労省のこれまでのまとめでは、33機関のうち、当時の法定雇用率(2.3%)を満たしていなかったのは1機関のみだった。しかし、実際に達成していたのは警察庁など6機関だけで、平均雇用率は2.49%から1.19%に下がった。
スギの伐採などでほぼ壊滅したシムライノデの自生地=東京都内で2018年2月、海老原淳・国立科学博物館研究主幹提供 環境省が絶滅危惧種に指定するシダ植物「シムライノデ」の東京都内にある自生地が、都出資の公益財団法人「都農林水産振興財団」の伐採事業により、ほぼ壊滅状態になってしまったことが分かった。研究者によると全国で唯一の自生地だったといい、財団は「事前に環境調査をしておらず、希少なシダがあることは知らなかった」としている。 シムライノデはオシダ科で50~80センチほどの葉を持つ。環境省のレッドリストで「近い将来、野生での絶滅の危険性が高い」絶滅危惧1B類に分類される。 シムライノデの自生地があったのは、東京都西部にある私有地のスギ林約1ヘクタール。森林管理などを行う同財団が3年前から今年春まで実施したスギの伐採や植林事業で、スギと一緒に刈り取られたり踏み荒らされたりしたとみられる。 市民か
気象庁富士山測候所の職員が68年間つづった40冊以上の「カンテラ日誌」が所在不明になっていた問題で、同測候所を管轄した東京管区気象台は毎日新聞の取材に、昨年11月以降に「文書整理の一環」で廃棄していたことを明らかにした。気象観測のほか、眼下の空襲など太平洋戦争も記録した貴重な資料が失われた。閲覧したことがある気象専門家らは「職員が見たまま感じたままを率直に記した第一級の歴史資料だった。機械的に捨てるなんて」と批判している。 同気象台総務課によると、日誌は昨年11月までは倉庫にあったが、他の行政文書と一緒に溶解処分したという。取材に対し同課担当者は「毎日の出来事や感想を個人的に書き留めたもの。職務ではなく、行政文書に当たらない。庁舎内のスペースは有限で、必要ないものを無尽蔵に保管できない」と説明した。
新学部を設置する方針を明らかにする県立大の進士五十八学長=福井市大手3の県庁で2018年6月15日、大森治幸撮影 福井県立大は15日、恐竜を中心に学ぶ古生物学関係の学部を新設する方針を明らかにした。設置時期や定員は未定。記者会見した進士五十八学長は「恐竜王国・福井を象徴するような学部にしたい」と話した。 県内は白亜紀前期の恐竜化石が多く発掘される地層を抱えており、イグアノドン類のフクイサウルスなど新種の恐竜化石が次々と見つかっている。県立大は、これらの恐竜ブランドを特色ある教育につなげる方針だ。 新学部では恐竜に関する知識のほか、古い時代の気候や植生といった古生物学全般を学べるようにする。進士学長は「個人的には外国人の教員も呼びたい」と語った。
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