6月7日午前9時20分頃、都営浅草線中延駅(東京・品川区)のホームで、日本オリンピック委員会(JOC)の経理部長、森谷靖さん(享年52)が線路に飛び込み、電車にはねられ死亡した。今回の東京五輪に際して森谷さんは、JOCの経理部長として奔走していたという。 「オリンピックの金銭管理はとにかく激務を極めます。動く金額の桁も違うし、寄付金や広告宣伝費も多岐にわたる。さらには、ただ机の上で計算をしていればよいわけではなく、各種業界団体の委員会に出席して説明を尽くしていかないといけない。森谷さんも経理部長として飛び回る日々でした」(五輪関係者) 巨額の五輪マネーが丸ごとその双肩にのしかかるJOC経理部長職。想像しただけでストレスに押しつぶされそうだが、これまでの「五輪とカネ」をめぐる問題を振り返ると、森谷さんのさらなる心労が透けて見えてくる。 国会での追及が始まった 約5年前、世界的な騒動へと発展し