ITの急速な発展による副産物のように“知財”とも呼ばれる知的財産が注目されています。知的財産権など、芸術文化のマネジメントに関わる人々だけでなく、わたしたちは日々法律と関わっています。アーティストは作品制作時や作品保管時に、美術愛好者・コレクターは複写や作品収集時に、美術館や画廊はホームページ公開時など、法律に無関心ではいられない状況です。ふっと作品を利用したい気持ちが動いたとき、どのくらい自由に使え、またコントロールできるのか。知的財産立国を目指して動いている日本の行方をアートの視点で探訪していきます。弁護士、大学教授、アーティスト、著作権関連機関、メディアなどを取材する12回の連載レポートです。美のデジタルアーカイブ〈著作権とアート〉、引き続きおつき合い下さい。 法律を知り未来を開く どちらかといえば法律から逃げてきた感がある。争いごとを避けたいタイプでもある。六法全書に羅列されている